富樫ゆかりの地を訪ねる〜安宅編〜
2009.02.28 Saturday
今日は朝から晴天。風が少し冷たいけれど2月の終わりとはとても思えないよく晴れた日。休日のは洗濯物がよく乾くのでありがたいことこの上ないです(^-^)。昔なら、こんな冬に外に洗濯物を干してよく乾くなんてありえなかったのが、温暖化は困るけれどかなりその点だけはかなり助かります。
さて、今日はあまりにいいお天気なので、先週に引き続き富樫ゆかりの地を訪ねるその2(3もあるのだ)として、小松まで足を延ばして行ってきました。
小松といえば有名な安宅の関があったところ。空港へと通じる橋にはででーんと弁慶像が鎮座しているくらい、一応それを観光名所として売り出して(?)ます。
最初に向かったのは安宅の関があったとされるところに建っている住吉神社。
明日は1日参りの日ののぼり旗が入口に立っていましたが、そのせいなのか?朝なのに灯篭に明かりが灯されています。しかも奥には何やら煙が見え、何かを焚いているのか?と思ってしまいました。
こうしてみるとけっこう風情のある立派な神社です。
そのまま参道をのぼっていくと、突然みゅいーん、と雅な楽の調べが突然響き渡りびっくりしました。おじゃる丸が舞を舞う時に流れるようなまんまあんな感じの調べで(そのたとえはどうなの 苦笑)、今日は結婚式か何かなのかな?とあたりを見回しても何もありません。
恐らく、お客さんが近づいてくるとあれが流れる仕掛けになっているようで、興ざめというかありがたみが薄れるからそんなの別にいらないから!と思ってしまいました(^^ゞ
真っ赤なお堂の前に立っているのは勧進帳を読む弁慶像。
横にはちゃんと勧進帳についての立札も。
奥へと坂をくだっていくとじゃーん、安宅の関跡です。
実はその手前の筋を入ったところに芭蕉の句碑もあったのですが、そっちには全く興味がない身内に見事にスルーされてしまいました
石碑を通り過ぎてそのまま進んでいくと、今度は巨大な3体の像が出現。
見たらおわかりのとおり、右側から富樫、弁慶、義経の像です。
ちなみに富樫と弁慶は昭和41年に高名な彫刻家により作られ、その息子が平成7年に義経像を作り、親子二代に渡る絵巻ならぬ銅像による伝説の具現化が完成したそうです。
ひぇーこっちは生まれる前、義経だけ新しいんだね、と思うとけっこう感慨深いものが。
ところで、ここは海沿いのためすぐそばに海があり、海風が吹いています。今日は天気のおかげでびっくりするくらい水平線がくっきり綺麗だったので写してみました。
像の更に奥には勧進帳ものがたり館があったのでそちらも見学。
入館料は300円。規模と立地を考えると妥当な料金です。
入ろうとすると向かいの土産物店からおばさんが1人走ってきます。
「お入りですか?」と声をかけられ頷くと開けてくれました。
券を受け取ると、そのままおばさんはまたお向かいの建物へ。えってことは
うちらのために開けてくれたんですかー??と思ってあたりを見渡しても
誰もいません。
そう、つまりこのものがたり館は完全に貸し切り
入るといきなり中村吉衛門さんのパネルがお出迎え。
子供の頃に見た「草燃える」の影響でうちらの中では源義経=国広富之のイメージがすっかり出来上がっていたのですが、世間では違った模様(笑)。
確かにあれって北条政子の生涯を描いたものだから義経・弁慶メインじゃないし。
勧進帳ゆかりの物語にちなんだ色んな歴史的書物や、書画などに混じり、勧進帳がらみのお土産ものがガラスケースに収まって展示されてます(爆)。しかも、お向かいのお土産館にて販売中とか書いてあるし。気持はわかるけど、その節操のなさはどうなんでしょうか??
ご当地キティちゃんストラップとか、子ども用勧進帳靴下とか、展示しなくていいから!
真ん中のところに数年前に小松の歌舞伎などを演じるホールのこけらおとし公演で勧進帳が上演された時の模様を収めたDVDを流すコーナーがあったので、しばし鑑賞。
すぐ横にはその時に役者さんが着られた着物がそのまま展示されていました。
ふーん勧進帳ってこんなお話なのかと今更ながら勉強。
普通、こういう展示館は撮影禁止なのですが、どこにもそんな張り紙がない上に何しろ貸切なので、撮影しようと途中で気づきパチリ。
こんな風に文楽人形も展示されていました。
展示館を後にし、徒歩で次の場所へ移動。住吉橋から見える白山(はくさん)があまりに美しかったのでダメ元で撮影してみました。
ふと頭上を見上げればこれまた飛行機雲がくっきり。
この筋の細さは旅客機じゃなく、近くの小松基地から飛んだ自衛隊機に違いないなんてどうでもいいことを言いながらその辺をぶらぶら。
途中、何だか時代劇の世界からまんま抜け出したような立派な造りの料亭の前を通り、次なる目的地、富樫の菩提寺に到着です。
勝楽寺。残念ながら扉がぴったり閉ざされ中に入ることは出来ません。聞けば個人の所有するお寺なんだそうで。
ここで一旦、お昼休憩を取り戻りがてら寄ったのが本日最後の目的地。
あの関所を通る際、弁慶の見事な機転で勧進帳を読み上げ切り、それに感動した富樫が関所を通そうとしたその時、強力(ごうりき)に変装した義経がよろよろしたためあわやバレるか、との危機に棍棒で打ちすえ無事通過出来たものの、通すためとはいえ主君を打ってしまったことを弁慶が詫びたという逸話から生まれた像です。
石碑にも逸話が刻まれています。
これが弁慶ごめんなさいの像です。なんか変?2人の位置が逆じゃない?と思った方は鋭い!
実は、普通に撮ろうとすると逆光になってしまうので、ここでも誰もいないのをいいことに裏側へ回って撮りました(^^A
たった半日でしたが、今まで知ってるようでよく知らなかった勧進帳の話が一気に身近に感じられ楽しかったです♪
しかし、手取川(てどりがわ)がこの川を渡ろうとした義経と弁慶が手と手を取り合って渡ったことから来ているとは初耳でした。そんな由来があったとはびっくりです。
さて、今日はこれからまたまた出かけてきます〜。
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