炎上する君
2017.11.19 Sunday
今年もこの季節がやってきました。
カップdeヤクルト。今年はパッケージの変更もなく。宣伝部長につば九郎が就任したので応燕するべく、とこれは美味しくて毎冬の楽しみなのであだるとばいやー(大人買い)するぞーと意気込んで近所のコンビニに行ったところ、、売れたらしく2コしかありませんでした(ちーん)。仕方がないので2コとも買って棚を空にしたのですが。今日のお昼、そのコンビニに行ったらカップdeヤクルトがたくさん陳列してありました。
入荷早々に売り切れたことで、人気商品として定着した模様です(^-^)。自分以外にもあの商品を気に入っている方がこの界隈に少なからずいることがわかり嬉しい♪また明日の帰りに勝ってこようっと。
さて、随分前に読んでとても面白かった本の感想を今更ですが書いておきます。
まだ暑かった頃、毎週土曜の朝ラジオでやっている「ラジオ文芸館」。土曜が休みの日に朝ごはんや掃除をしながら聞くのがちょっとした楽しみです。
短編をベテランアナウンサーが朗読してくれるのですが、これが本当に上手でこれがきっかけでその本を読みたくなり、購入した実績が何度かあります。
大抵は男性アナウンサーが担当しているのが、この日はたまたま女性アナウンサーで、今まであまり読んだことのない雰囲気の物語でしたが、朗読の上手さにすっかり引き込まれ、家事の都合で途中までしか聞けなかったため、続きが気になり誰の何という作品なのか調べました。
西加奈子の「私のお尻」という短編で、『炎上する君』という短編集に収録されていることが判明。
西加奈子、それまでも書店で平積みされているのを見かけて名前だけは知っていましたが読んだことがなかったため、丁度いい機会だと思いいそいそと書店へ行きました。
目当ての書籍は少し探したらすぐに見つかりましたが、帯に又吉直樹さんの推薦文が書かれていて”絶望するな、僕たちには西加奈子がいる”とありました。
なんて大げさな、と思いつつ購入。
早速、その日から読み始めましたが、全部で8編が収録されており、目当ての「私のお尻」は6話目でした。
全体的に少しずつ現実離れした物語が殆どなのですが、それぞれに違った味がありどれも面白く、読んでいて飽きません。
目当ての「私のお尻」ももちろん、面白かったですが、「甘い果実」と「炎上する君」「ある風船の落下」がとりわけ気に入りました。
各話で描かれているのは嫉妬や孤独、絶望、虚無感、愛憎と言った負の感情が殆ど。だけどもどの話にも何とも言えないユーモアやささやかな希望、優しさ、悠久といったものでその負の感情を包んでそれぞれが持つ苦しみを昇華してくれるため、全て読み終えた時に何故だかとても清々しく、よし頑張って生きて行こうという気持ちになりました。
巻末に添えられた又吉さんの各話の解説がまた素晴らしく。それぞれの物語の良さをこれ以上ないくらい的確に語っているのに唸らされました。
この人は本当にこの作品が大好きで、多くの人にこの本の素晴らしさを知ってほしいという気持ちがぎっしり詰まってました。
何かが好きだーという気持ちをは誰しもあるだろうけれど、それをこんなに見事なバランスで表現できる人がいるのか、と。
物語と解説すべてを読み終えた時、最後を締めくくる”絶望するな、僕達には西加奈子がいる”は決して大げさではなく、うん、確かにその通りだと深く頷いてしまいました。
何かに絶望しそうになった時、「炎上する君」を開いて表題作でもどれでも読むことで救われるとまではいかなくとも、絶望が小さな些細なことだと思える気がします。
彼女の作品は数多いのでけっこう大変だけれど、これから少しずつ長編も読んでいこうと思います。
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