鳥羽・伊勢めぐりその2
2006.06.10 Saturday
2日目は朝から曇り空。ホテルで豪華すぎる朝食を済ませ、今日は神島
へと向かうため駅近くの佐田浜港へ。
シーズンオフのせいなのか、それともいつもこんなものなのか、港には
ちらほらと何組かの旅行客の姿が。それでも土曜日だけあって昨日より
は若干人が増えています。
神島へと向かうのは鳥羽市が営業する定期船。
港には他に、イルカ島〜真珠島〜鳥羽湾めぐりをする遊覧船もいます。
定期船が実用的な船なのに対し、遊覧船は遊び心がいっぱい。
ちょっとわかりにくいですが、1枚目の船のてっぺんには人魚が乗って
いるのです。2枚目は見てのとおりの竜をかたどったカラフルな船です。
途中答志島(とうしじま)を経由し、ゆらゆらと波に揺られながら45分
ほどで神島に到着。
ガイドブックにレトロな雰囲気とあったとおり、のどかな漁村風景が広が
る島は何だか数十年前にタイムスリップしたようなのんびりした空気が
流れています。
季節柄、神島には紫陽花を始めとする、普段は目にしないような色とり
どりの花々が咲いています。
住宅街の中を走る細〜い曲がりくねった道を登り、まずは最初の目的地
八代神社へ。
220段以上ある石段をひとつずつ登っていくと、だんだん息があがり
じっとりと汗ばんできます。日頃の運動不足を痛感しながらも、滴る
汗と時折吹く風がとても心地よく、よく茂った木々の間からはウグイスの
鳴く声が聴こえてきます。
ようやく石段を登りきり、白い大きな鳥居をくぐると狛犬が出迎えてくれ
ました。
本堂でお参りをすませ、もう少し奥に足を踏み入れると小さな木作りの
お堂があります。中へ入ってみると、、
とってもカラフルな絵馬が壁一面にかけられていました。
続いて目指すは島のシンボル(?)神島灯台。
灯台付近にはネコが沢山いる、とあったとおり歩いていくとどこからとも
なく猫がやってきました。
同じ船でやって来られた、熟年夫婦の方が持っていたビスケットをもらい、
撒くと最初は警戒していた猫たちもしっぽを上げて寄ってきます。
猫に別れを告げて、更に登っていくとようやく灯台に到着です。
灯台からは水平線や志摩半島がくっきり見えて、島にいるんだなーと実感。
海の上には漁船や定期船だけでなくタンカーも見えます。
ちなみに、島の入り口から各名所には全て、三島由紀夫の『潮騒』のその場所を描写した箇所と、後に映画化された際に
ヒロインを演じた吉永小百合のカット写真つきで紹介されていました。
神島はとても自然に溢れたところでどこもかしこもよくいえば緑がいっぱい、はっきり言えば、かなり草ぼうぼう(笑)。
気がつけばしっかりジーンズでガードした足は大丈夫でしたが、指や手
首などあちこち蚊に刺されまくって真っ赤になっていました(^^ゞ
灯台を下り、監的哨跡を目指す道のりもやっぱり急なのぼり坂。
この辺でだんだん暑さも手伝い、ちょっときつくなってきます。
途中、レーダー塔へと続く道しるべがあったので行ってみると、それまで
にも増して草や木が生い茂り、木々の間には大きなくもの巣が張っている
わで、気分は殆どジャングル探検隊でした。
物語のクライマックスで登場する監的哨跡。実物は
どんな感じだろう? と期待に胸膨らませていましたが、前日からの雨
の影響もあってか下は水溜りがあちこちに出来、また監的哨自体が昭和
初期に造られたものだけあり、かなり古びてまさに前世紀の遺物といった
感じです。でも、一番上まで登ると見晴らしがよく、眼前に広がる遠くの
岸や海の様子がとても印象的です。
先ほど灯台で出会ったご夫婦とここでも遭遇。
しばらく世間話をしてみると、何と私達がまだ小さな子供だった頃、金沢
のお隣の野々市町に5年ほど住まわれていたことが判明。
思わぬ出会いにお互いびっくり! 丁度お昼時だったので、奥様が作られ
た手作りおにぎりのお相伴に預かりながら(とっても美味しかったです。
ごちそうさまでした)、当時の金沢の話や今の町の様子など話にすっかり
花が咲きました。
その後は一緒に廻りましょうとのお誘いに乗って、4人での島内探検と
なりました。奥に行けば行くほどひどくなるジャングル地帯。
茂みをかきわけかきわけ進んでいきます。
監的哨跡からニワの浜までは長い下り坂が続き、転ば
ないよう一歩一歩踏みしめての道中です。
ニワの浜にはそれはそれは見事なカルスト地形がそそりたっています。
ひとしきり自然と地形の変化なせる業を堪能し、ご夫妻のありがたい
お話を聞きながら、またジャングルを掻き分け、殆ど廃校と化している
神島小中学校の前を通り、ようやく出てきた普通の道を下っていくと
最初に出発した港が見えてきました。
約3時間ほどかけた島内一周でしたが、沢山歩いていっぱい気持ちのよい
汗をかき少しだけ疲れたけれど、とてもすっきりした気分です。
帰りの船までまだ少し時間があったので、港の桟橋まで足を伸ばし、釣り
を楽しむおじさん達を見学したり、桟橋から島の全景を眺め、カラフルな
家が並ぶ様に、本当に島の前面部分に家が集中しているんだなーと。
途中、鳥羽からの定期船が到着すると、ダンボール箱いっぱいにトイレッ
トペーパーや生活必需品を抱えた島の人々が降りてきて、一輪車や
スクーターなどを使って、重い荷物をそれぞれの家へと運んでいってま
した。
顔にいっぱい皺が刻まれたおばあちゃんが、私たちにはわからない島の
言葉を交わしながら、抱えきれないほどの荷物を一輪車に積んで行く
姿に、島で生活するって大変なことなんだなぁとしみじみ。思わず日頃の
自分の暮らしがいかに恵まれたものであるのかを実感しました。
帰りの船は、いつ出発して着いたのかもわからないくらい熟睡。
鳥羽に帰り着いた時には朝にはなかった雨がパラパラと降っていました。
この日はホテルではなく、駅近くの居酒屋さんで夕食。
軽くビールを飲みながらあれこれ目についたものを少しずつ注文。
小エビのかきあげとおかかと海苔が沢山かかった冷奴がとても美味しかっ
たです。
またまたホテルの送迎で(朝の港への送迎といい、この日の夜のお迎え
といい本当によくして頂きました^^)、19時過ぎにはホテルへ。
今夜も貸切風呂にのんびり浸かった後、W杯の特番を見ているうちに
夢の中へと突入してました(苦笑)。
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