ごきげんいかが？

長かったお休みも遂に終了。明日からまた普段の日々が始まります。
今日は雨の予報が出ていたけれど、大したことはないだろうと踏んでお昼前に外出したら、バケツをひっくり返したような激しい雨で目的地に着いても雨が酷すぎて車から出られないくらいでした。

書店で幸せなひとときを過ごしていたら、自分も含めて店内のあちこちから警報を告げる音が流れてきて、大雨警報が発令されたため帰れるうちにと帰路につきましたが、本当に雨で視界が２メートルくらいしかなく。
これ、もう少し降ったら軽自動車なんて簡単に冠水するだろうなーというくらい道路に雨水が流れていて水害の怖さを実感しました。

書店に行ったのは暮らしの手帖社が創刊７０周年で発売した『戦中・戦後の暮らしの記録』を購入するつもりだったのですが、現物を手にとり少しだけ中を読んでみて１５７名もの重すぎる体験を受け止めるのは私には無理だと思い断念しました。

割と最近ふとしたきっかけで無性に読みたくなり、今更すぎますが遠藤周作の『沈黙』を読み、とても面白く色々考えさせられた勢いで『海と毒薬』も読み、どちらも立て続けに再読し日本人というものについて色々考えさせられました。

昨日は敗戦記念日で、毎年恒例のそれに関する話題があちこちでニュースになりました。８月になるとメディアではこれも毎年恒例の戦争の体験記や検証番組が放映され、ついつい見てしまうのですが。
当たり前ですがここは日本なので、その手の報道はすべて日本人視点の主観になります。子供の頃に親族や教頭先生などから聞いた戦争にまつわる話も、体験談を含めてすべて日本人の観点からの戦争でした。

数年前にたまたまこの記事を見つけて、初めて内側（日本）からではない視点での戦争というものに触れ、今まで考えてもみなかった角度からの考察にとても考えさせられ、またそういうこともあるのかと納得しました。
ふたつの太平洋戦争

徹底抗戦を頑迷に主張し続けていた日本からみれば降伏するまで戦争が終わらないのは当たり前ですが、反対側（連合国）からすればこの大戦争の元凶であったドイツが降伏して終了のはずなのにどういうことだ！？　となるのは至極当たり前だし。ごく普通に考えて１人でも犠牲者を少なくしたい、と考えるのが人間の自然な感情であるはずなのに、兵隊のみならず一般市民までもが遮二無二死に向かっていくのは理解しがたいのも頷けます。
例えそれが自身の意思に逆らって仕方なくの行為であっても、相手にとっては１人１人が抱える事情など知るはずもないし、１人の行動＝その国への印象になるのは現在を生きている私達だって同じです。

戦争は悲惨だ、もう二度と嫌だ、核兵器は恐ろしいと被害者としての側面を強調して過ちは二度と繰り返さない、と啓蒙することも大事だけれど。
外側から見た昭和の戦争、ということをじっくり考えて未来を見据えていくことが今の日本にはとても大事なのでは、と思います。

時計の針はもう戻せないし手遅れかもしれないけれど。それでも私は生きて考えることができるうちはそうしたいと思います。