リンパ節切除その2
2018.03.24 Saturday
3月14日水曜日。いよいよ手術当日です。
9時から手術なので、起きて歯磨き等準備を済ませると早々に手術用の着衣に着替えて待機です。手術時は弾性ソックス着用ですが、前回は初めてでなかなか履くのに手間取りましたが、今回は普段から5本指ソックスを愛用しているのが功を奏し難なく装着完了。見に来たベテラン看護士さんに「あら上手やねぇ」と褒められるとどうでもいいことだけれどちょっとだけ嬉しい。
前回は手術室に入り麻酔を注入されるまでの記憶があるのですが、今回手術時間がとてつもなく長くてずっと眠っている間に諸々忘れ去ったらしく。手術室に向かうあたりからの記憶がすっぱりと抜け落ちています。
当初、10時間くらいと言われた手術は最終的に先生曰く12時間かかりました。終わったのは日付が変わるのも近い時刻。執刀医の先生は術後、何とか今日中に渡すことが出来ました、とナースセンターにホワイトデーのお返しを持ってきたそうで。
そんな長時間の手術だったため、本人の全く知らぬ間にナースセンターの有名人になってました(苦笑)。
術後は今回もICUで一晩過ごします。一度経験しているのと開腹でなかったため、動けないのはつらかったけれど前回ほどの喉の渇きや体調の悪さでなかったのが救いです。
明け方何度か嘔吐したら、褐色の液体が出て来るため当直の男性看護士に何でこんな色なんですか?と聞くと胃液に胆汁が混じっているからだそうで。
生理現象でどうしようもないとはいえ、嘔吐の対応をしてもらうのはどうしても申し訳ない気持ちになってしまいます。
翌朝9時くらいにようやく病室へ戻ることが出来ましたが、ここでも動けず身体のあちこちに管がついているのは変わりません。
時折、口腔うがいをさせてくれるのが何より有り難かったです。この日はまだ麻酔が残っていたため、うとうとしながら1日が過ぎて行きました。
昼過ぎぐらいに先生が顔を出し、お水の摂取がOKになりやっとお水が飲めるーと思うのですが、背中に挿入された痛み止めの副作用で嘔吐があるため、怖くてちょっとずつしか飲めません。
この日も何度か嘔吐し、夜になると今度は腸が働き始めたらしくお腹がごにょごにょしてきました。
この時点で人生初の意識がある状態でオムツ装着ですが、この感触は……明らかにオムツを替えた方がいいのかなぁ?? と迷いつつナースコールをしてみたら、にっこり笑顔で「バッチリです。どんどん言ってください」との言葉に救われました。
綺麗になりそのまま眠ろうとしたら、今度は急にお腹が張って苦しくなってきました。再びナースコールを押し、飛んできた看護士さんの判断でこの夜は病室ではなく、夜勤の看護士さんの詰め所横のスペースで一夜を明かすことになりました。ずっとお腹が張っていて、30分おきくらいにお通じがあり、その都度嫌な顔ひとつせずオムツを何度も何度も替えてくれた看護士さんには本当に頭が下がりました。
一晩お世話してもらったおかげで、すっかり仲良くなりましたが、あの夜の当直が彼女で良かったと心から思います。ありがとうございました。
そんなわけで、この夜は彼女曰く「私と一緒に夜勤」状態で殆ど眠れませんでしたが朝になったらお腹の張りも治まり楽になっていました。
手術から3日目、予定より1日遅れで遂に弾性ストッキングを脱いで歩行訓練をする日がやって来ました。
4日間ずーーーーっと足をがっちり固定されていたため、ようやく脱ぐことができると思うと嬉しくて嬉しくて。テンションが上がりました(苦笑)。
尿管に差し込まれていた管も無事に取れて、これで晴れて自分の足でトイレに行ける喜びを噛みしめましたよ。
まだ、お腹から漏れて来るリンパ液等を出す管が入っているため、体液袋(けっこう入っているので意外と重いです)を首からぶら下げての行動ですが、これで確実に一歩前進です。
最初こそ、ふらついたものの何度かトイレに行くうちにだんだんと病室のすぐ横のトイレまでは自力で行けるようになりました。
土曜日になると、お腹の管もなくなり点滴以外は身体の自由が戻ってきました!
ただ、管を抜いたところからしばらくは液が漏れて来るため、訓練のために院内を歩いたりすると一気に出てきて下着やパジャマがびしゃびしゃを何度か経験しました。
この頃から、ずっと寝たきりのため背中や腰が痛くて痛くて寝返りを打っても治まらず。かと言ってずっと起き上がっている元気はまだないため本当に辛かった。あんまり辛くて、以前テレビやネットで見た厚手のタオルをくるくると巻いて腰の下にダメ元で置いてみたら……意外とこれが効果がありました。
日曜日、手術前から何度も場所を替え続けていた点滴の針を刺すところが遂になくなってしまいました。元々普段の採血でも入るところを探しているくらいだったのが今回の手術ですべて使い切ってしまった模様。
丁度ベテラン看護士さんが担当の日で、どうやっても入らないのを見かねて「これ、どうしてもしないとダメですか?命に別状ないのならやめません?」と言ってみたところ、当直の先生に確認を取ってくれて「アンタの言う通りやわ」と点滴は終了することに(パチパチ)。
これで完全に身体についていた針や管はすべてなくなりました。
院内を少し歩いたり、談話室の椅子に座ったりとベッド以外で過ごす時間を少しずつ増やしては残りは本を読んで過ごします。
ご飯は軟飯でほぼ普通食と変わらないものに消化のよいおかずが出るようになったのですが、最初に流動食が出た時は、手術前からずっと何も口にしていなかったためお腹が空いていたものの、それ以降は1日の運動量が極端に少ないのもありお腹が空きません(苦笑)。1日3食はとても無理なため、朝を少しにお昼は抜き、日中動いてお腹を空かせて夕食をなるべく食べる、という戦法に。
差し入れてもらった果物やヨーグルトも何日もかけてやっと消化したくらいです。
今回、夕食には毎回カットフルーツが出たのがとても嬉しかったです。しかも、これが新鮮で美味しかった〜〜。ご飯は食べずともお味噌汁とフルーツだけは毎日食べてましたもん。
腰の痛みに加え、週末になって来ると手術明けからずっと続く不眠がそろそろ辛くなってきました。本当に嫌になるくらい眠れず。どんなに疲れて眠っても30分もしたら目が覚めてしまうため夜が長かった!
身体の回復に伴い、連続して眠っていられる時間が30分→40分→1時間と増えても眠れない状況は変わらず。
月曜には不眠疲れで違うしんどさが出てきたため、火曜朝の回診で思い切って訴えてみたところ……意外にもあっさりと「退院を早めますか」と言ってもらえてほっとしました。
退院後の生活の注意を聞いたり、むくみ解消のDVDを見たり、術後の歯科検診に行ったりで火曜日は1日盛りだくさんでした。
15時頃に先生の診察と手術についての説明があり。
右の尿道付近のリンパが一番腫れていたそうで。どのリンパ節も血管にべったり張り付いていたため採るのが大変だったとか。気の遠くなるような作業をやり遂げてくれた先生に感謝です。
今後は血管がだいぶ弱っている為、4月は病理結果の確認のみで5月からまた治療再開しましょう、とのことでした。
これでやっと家に帰れるーーーと思ったら現金なもので、最後の夜ご飯は出来るだけ食べて夜もいつもよりはたくさん眠ることが出来ました。
退院の祝日は、ナースセンターで一晩ともにした看護士さんの出勤日で最後にちゃんと再びお礼が言えてよかったです。
しんどい時30分置きに夜中、トイレに起きるとトイレの床の木目が何故かあれ?こんなところに○○さん(つばちゃんではない)と自分が好きなものの顔に見えるのが不思議でした。元気になるにつれ、ただの木目にしか見えなくなったので無意識に楽しいことを考えていたのかも。
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想像していたよりも大変な手術だったのですね。12時間か。。。
ご家族も心配だったことでしょう。以前、私の父の手術の時に3〜4時間と言われていたのが7時間かかり、母が発狂しそうになっていました(手術中に死んだことを隠しているのではないかとか口走っていたわ〜)。
その後も辛かったのですね。。。私の想像を超えていました。ちょっとずつでも回復してお家に戻ってこれて良かったー。
トイレの件は。。。私はおむつ経験は赤ちゃんの時だけなのですが、ベッドの上にトイレを置いて寝たまま用を足すというのは経験しました。看護士さんを呼ぶのがほんとに申し訳なくて。 でもこういうときは仕方ないですね。お願いするしかない。誰でもそうですよね。
おうちではお食事は少しずつでも取れるようになりましたか。フルーツでもなんでも、美味しいと思えるものを食べて、体力取り戻してくださいね。
何もできなくて申し訳ないくらいだけど、でも「早く遊び回れるくらい元気になりますように」と祈ってます。
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おはようございます。
無事に終われば笑い話になりますが、当時のお母さまの心境は本当に大変なものだったのでしょうね。
昨日は、今日からの社会復帰に備えてあちこちお出かけしたら……(と言っても連れて行ってもらっただけ)、午後から傷がしくしく痛くなって大変でした(T-T)。
そういえば、入院中何度も看護士さんに「痛くないですか?」と聞かれたのですが、その時は活動量も大したことなくて痛くなかったので「大丈夫です」と答えていたのですが、こんなに痛くなるんだったら、嘘でも痛いーって言っていっぱい鎮痛剤もらっておけばよかったと後悔です(苦笑)。
昨日が痛みのピークでここから引くんだと勝手に思ってますが、そうなりますように。
お気遣いありがとうございます。何も出来ないなんてことないです、こうして気にかけて声をかけてくれる方がいる、というだけで本当に嬉しいです。
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なんと今日から社会復帰?出社されるのですか。年度末でお忙しいのでしょうが、どうぞお身体を大切に。って、そんなことわかってますよね、でも、どうぞご無理なさらないでください。
ところで、入院すると筋肉が落ちるというけれど、もし身体の一部をやり取りできるなら、私の筋肉を差し上げたい(私は筋肉を多少減らしてでも体重を減らしたい!)。贅肉ももらっていただけたらもっと嬉しいけど、それは申し訳ないので(笑)。
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社会復帰してきました。とはいえいきなりフルはきついてので半日からのスタートです。
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おかげさまで傷の痛みは昨日よりだいぶマシになりました。
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なんかコメントが1行ずつしか入力できない。なぜ??
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筋力もそうですが視力がすごーーく落ちました(とほほ)。
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お疲れさまです〜
なぜに視力が落ちてしまったのでしょうね、不思議〜
傷の痛みがすこしでも軽くなってよかった!明日はまたさらに良くなってるといいですね。
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お疲れ様ですとしか言いようのない大手術。本当に大変な手術だったのですね。父親が15時間の食道癌の手術をした時のことを思い出しました。目が覚めるのにも3日かかって、もしかしたらと何度も思いました。大変な手術だったけど、成功して本当によかったです。先生が神様に思えるのはこんな時ですね。これからもまだまだ大変だと思いますが、無理のないようしおんさんのペースでやってくださいね。
それにしても、もう仕事復帰なんて超人的ですよ!!
私なら、まだひっくり返って寝てるような気がします・・・(^^;)。
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>みやさん
今日は残念ながらこのところ眠れないのが祟ったのか、また痛いのがぶり返しました。
でも、今現在とっても眠いので今日は本当に久しぶりにぐっすり眠れそうです。
>さくらさん
お父様そんな大手術を経験されたのですね。元気になられてよかったです(^-^)。
家でひっくり返っているよりは、短時間でも外に出て働いた方が治りが早いかなーと。
でも、本当に座り仕事だけなのでそこまで超人じゃないですよ。家でひっくり返ってるか、会社の椅子に座っているかの違いですから(笑)。
まだ一進一退という感じですが、そろそろ加速度がついて上がって来てほしいです。
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