かりそめのスィング2017 in 金沢市文化ホール
2017.10.21 Saturday
10月15日の日曜日、文化ホールで開催された甲斐バンドのコンサートに行ってきました。
甲斐バンドのコンサートに行くのは9年ぶり。ベスト盤が出たこともツアーを行うことも全く知らず。たまたま、会社帰りに近所のコンビニに寄ったら、コンサートの告知ポスターが貼ってあり、そこで初めて知りました。
え、金沢に来るの? ということにまず驚き。どうしようかなぁとしばらく考えてこの先、地元で見ることはもう二度とないと思い購入。
ベスト盤が出たことはその時に検索して知りましたが、当時のアルバムは全部持ってるからいいやと思い、本当に久しぶりにCDをちょこちょこ聴いたりして当日を迎えました。
会場の金沢市文化ホールは800人くらいの小さなハコ。市の中心部にあるけれど、あまり行く機会はなく。前に行ったのは数年前の金本アニキのトークショー(笑)。その時、ファンや司会者からゆくゆくはタイガースの監督に、と強く薦められてそれだけは勘弁と頑なに固辞していたのが、数年後にこういうことになろうとは。人生本当に何が起こるかわかりません。
コンサートは20年近く前に山下久美子を見に行った思い出があります。
そんなこんなで物凄く久しぶりの甲斐バンド。人のことは言えないけれど、甲斐さんも相当おじいさんになったのかなぁ、とか田中一郎が前に見た時よりもっと肥えていたら嫌だなぁとか思ううちに当日となりました。
月曜日まで副作用で寝込んでいたため、体力はあんまりなく。ご飯が食べられるようになって以降、現在に至るまで風邪では全くないのに咳が酷く鼻水が頻繁に出るという散々な体調でしたが。
始まる直前はぐすぐす言っていたのが、始まってしまったら何故かぴたりと止まってくれました。
1階後方の右サイド、という丁度いい感じの席でしたがハコが小さいので思いのほか良く見えました。
開演前に席に着いてのんびり休憩していたら、しばらくして何だか見慣れた人が近づいてきたなぁと思ったら……まさかの身内がお隣さんでした。
お互いびっくり、何で? となりましたが、2人で仲良く楽しみました。
彼女の方は世代的にドンピシャなのであり得る話ですが、普段の好みから推察してこっち方面は違うだろうと思っていたのが、まさかのどストライクで嬉しい驚きでした。
会場は以前の時同様、年季の入ったおじさまおばさまがいっぱいです。ツアーTシャツを着ている方もちらほらおられました。
日頃、開演前から立ち上がってコールや拍手が起こるライブに参加しているので、今の甲斐さんのファンはどうなんだろう? もしかして皆さん年齢を重ねられたのでアンコールまでは座って見るのかな?
解散ツアーの頃は皆若かったから、開演前からものすごいテンションだったなぁと遠い記憶が蘇ります。
体力に自信がないクセに、立ったら怒られるのかなぁ? という心配は客電が落ちたと同時に杞憂に変わりました。
今どき甲斐バンドのツアーのレポ目当てで間違ってココにたどり着いてしまう方は殆どいないと思いますが、まだツアー序盤なので念のため折りたたんでおきます。
まずはバンドメンバーが登場、松藤さんだー、田中一郎細くはなってないけれど一段と太ってもいなかったとちょっとほっとしました。
歓声の中、ステージ後方から甲斐さん登場。
黒と白のピンストライプのジャケットで佇まいは10年前に見た時とそんなに変わっていなくて、やっぱりものすごく久しぶりだったのでうわーっとなりました。
オープニングは何かな? とわくわくする耳に聞こえてきたのはまさかの地下室のメロディー。
アルバムを聴き直していた時に、これ聴きたいなぁと思っていたのでとても嬉しかった!
今回、メディア等を通じてセットリストはベストアルバムの曲順と甲斐さんが宣言していたそうで。
アルバム持っていないため、次に何が来るのかがワクワクできて逆によかったです(こらこら)。
というわけでこの日のセットリスト。
1.地下室のメロディー
2.HERO(ヒーローになる時、それは今)
3.ちんぴら
4.きんぽうげ
短い挨拶
5.裏切りの街角
6.ダニーボーイに耳をふさいで
7.ビューティフル・エネルギー
8.フェアリー(完全犯罪)
9.BLUE LETTER
10.かりそめのスィング
11.安奈
12.グッナイト・ドール
13.非情のライセンス
14.Blood in the Street
15.氷のくちびる
16.ポップコーンをほおばって
17.冷血(コールド・ブラッド)
18.破れたハートを売り物に
アンコール
1.感触(タッチ)
2.漂白者(アウトロー)
3.レイニー・ドライブ
4.ラヴ・マイナス・ゼロ
ほぼ10年ぶりに生で聴く甲斐さんの歌声、変わってないなぁとそこが嬉しかったです。
ちんぴらのイントロが流れた時、まさかこれが聴けるとは!?とびっくり&嬉しすぎる驚きでした。
昔、サウンドストリートでリスナーからのハガキで、友人が死ぬ前に聴いたのが「ちんぴら」だったというエピソードを紹介した時、よりによって何でこの曲なの? もっと他にいい曲あるやろ「最後の夜汽車」とか「LADY」とかさ、と嘆いていた甲斐さんがとても印象に残っているのですが。子供だった当時は素直にそうだねーと思っていましたが、今なら最後に聴きたかったのが「ちんぴら」はアリだなと思います。
本当にしんどい時って、音楽聴くのも体力いるし名曲とかよりこういう曲の方が聴きたくなる気がします。「ちんぴら」いい曲だし、昔から大好きだけどね。
「ダニーボーイに耳を塞いで」初めて生で聴けて嬉しかった〜。
「きんぽうげ」くらいまで、松藤さんがドラムを叩いていてツインドラムでした。松藤さん、髪がすっかり銀髪になり、小柄な身体がより細くなった感じで流れた歳月の長さを実感しました。
松藤が歌う「ビューティフル・エネルギー」だよと言って甲斐さん一旦退場。
前にこの曲をライブで聴いた時は、1番のみ松藤さんだったので、今回フルコーラス松藤さんヴォーカルで嬉しかったです。
サビの高音がものすごく辛そうで、思わず頑張ってーと心の中で声援を送ってしまいました(^^ゞ
「BLUE LETTER」の前だったかに、座ろうかと言われて着席。座っていいよと言われるまで座らないのがいじらしいというか、痛ましいというか。に笑ってしまいました。
終盤では俺はまだまだ大丈夫だけど、皆大丈夫? と何かと気遣われる客席。
ステージから見える光景はよっぽどへろへろだったんでしょうねぇ。
曲順は変えないけど、曲によっては遊び心を加えたりもするから的なことを言い、アコーディオンと縦型ベースが登場。
ブルージーな「かりそめのスィング」初めて見る形状のベースに釘付けでした。
アコーディオンの生音を聴くのはいつ以来かわからないくらい久々でしたが、楽しかったです。お二方ともこの曲の為だけの登場のようで、とっても贅沢なひとときでした。
「安奈」古い曲だけれど、今聴いても本当に名曲だなぁと聞き惚れてしまいました。
お前を包むコートはないけどこの手で温めてあげたい と70年代最後に歌ったのが甲斐さんで
80年代半ばには 白い冬凍える夜は君を包むコートになろう と高見沢氏が歌い
21世紀になると 君を照らす光になる 君を包むコートになる 笑うなよBABYもう決めたんだ と及川さんは歌って
と同じコートでもこれだけ違うんだなぁ、と変わらぬ歌声を聴きながらそんなことを思ってしまいました。
「グッドナイト・ドール」も生で聴く機会があるとは思っていなかったため、嬉しい誤算でした。
「非情のライセンス」初めて1曲通して聴きましたが、ベースラインがカッコ良かった〜。野際さんが亡くなられた時にテレビで何度も流れて初めて野際さんが歌っていたことも知りましたが。世代からして甲斐さん、当時このドラマが大好きでカバーしたのかな?
「氷のくちびる」「ポップコーンをほおばって」のくだりは嬉しくて血が騒ぎました。やっぱりこれがないと甲斐バンドのライブに来た気がしません。
間奏の枯れかけたリコーダーがたまらなかったです。
本編最後はやっぱりコレな1曲。
何度も聴いたけれど、大森さんはもういないけれど。それでもあのボンゴのリズムが流れただけで身体の中から湧き上がってくるものがあります。
途中何度か客席にマイクが向けられ、元々甲斐バンドはキーが合わな過ぎてしんどいので、どさくさに紛れて思いっきりハーモニーパートにいったら気持ちよかった〜(苦笑)。
そういえば、曲の合間に送られる声援、甲斐さんはもちろん田中氏への野太い声援がかなりあり、根強い人気があるんだなぁと感心しました。
見た目はすっかり丸ごつくなったけれど、ギターを弾くスタイルとか確かにうっかりカッコイイなぁと何度か思いましたもん。
一郎さんも松藤さんもとっても楽しそうで、客席も楽しかったけれどステージの上の人達が一番楽しんでいる気がしました。
バンドメンバーのドラム&パーカッション担当の方がいい音で、若いギタリストもびっくりするくらいカッコ良くて。キーボーディストの方もいい感じで名前をすごく知りたかったのですが。
アンコールでの「タッチ」で一生懸命 タッチ とやっていた客席が曲が進むにつれてだんだんエンジンが切れて来た方が続出したようで。
2階とか大丈夫か? とハラハラしながら見ちゃったよ、と言われるわ、途中から明らかにパワーダウンしてったよね? と言われるわで。
いやいやいやいや、私全然ものすっごい元気ですけど と心の中で反論したのですが、何しろ後ろなので届くはずもなく。
そんなわけで、甲斐さんに皆もうメンバー紹介とかどうでもいいと思ってるでしょ? と苦笑いされてそのままうやむやにされてしまったのでした(ぐすん)。
大丈夫かー? 行くぞー おう! なやりとりを何度かやって おう!の返事がイマイチ小さくて心許なく思われたのか、イェーイ には思いのほか元気な イェーイが返って来たら、 それは言えるのね と笑ってました。
おう!って男性はいいやすいかもしれないけれど、私みたいに声が高いものにとってはものすごく言いにくくて。言ったとしても悲しいくらい届かないし。
イェーイはまだ言いやすかったです。だからきっと同じような人がいっぱいいたんじゃないかなぁ。
「ラヴ・マイナス・ゼロ」の終了後、甲斐さんは30年前と同じように「サンキュー、じゃぁね」とあいさつ。
あの時は本当に最後って感じだったけれど、この日聞いたじゃあねは、またね、という感じの明るい声だったのが印象的でした。
最後バンドメンバー全員で手をつないで挨拶をした後、松藤さん、甲斐さん、田中さんの3人だけがステージに残った時の歓声が凄かったです。
3人で繋いだ手を挙げて会場中を見渡しているのはちょっと感無量でした。
メンバーが去った後、場内に「最後の夜汽車」が流れて終了。
アルバムのラストはこの曲が収録されているそうで。生演奏ではなく音源なことに不満の声もあるようですが。個人的にはこの演出で不満はないです。
年齢を考えたら、あれだのステージを見せてくれたこと、一生機会はないと思っていた地元のホールで生で見る機会が得られたこと、それだけで大満足です。
最後の挨拶の時、ありがとうーって叫んでいる声がいくつかありましたが、本当にそんな気持ちです。楽しい一夜をありがとう!!
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