僕だけがいない街
2016.03.21 Monday
連休最終日。今日も何だかんだと曇ったり晴れたりで連休前のずーーーっと雨という予報は昨日少し降った程度という嬉しいはずれになりました。
今日は休日と映画のサービスデーが重なったので、封切り前から見に行こうと思っていた「僕だけがいない街」を見てきました。
ここ数年、見に行こうと思う邦画に限って地元の映画館では上映されないという憂き目に何度かあっていたので、今回地元でもちゃんと上映されることがとってもありがたかったです。
そんなに話題作でもない(?)ので、連休中とはいえガラガラかと思った場内は意外とそれなりに観客がいてへぇぇと思ったのですが。
原作が漫画だということだけは知っていましたが、帰宅してからググってみると原作はけっこうな人気作品だったんですね。
藤原竜也か有村架純が人気あるのかなーなんて呑気なことを思っていましたが、場内にいたお客さんの大半は原作漫画が好きで映画館に足を運んだのかな。
というわけでここから先はネタバレです。それでもいいという方のみどうぞ。
簡単なあらすじは
売れない漫画家の藤沼悟(藤原竜也)は、ピザ店のアルバイトで生計を立てている日々。悟には不思議な能力があり、事件や事故を看破するために時間がループする再上映(リバイバル)という現象がたびたび起こる。
ある日、悟がリバイバルにより幼い子供の命を救いそのせいで悟自身が交通事故に遭う。それを目撃したアルバイト仲間の片桐愛梨(有村架純)は、事故を契機に悟に興味を持つようになる。
悟の事故を聞いた母(石田ゆり子)が北海道から上京し、しばらく二人で暮らすことに。二人で買い出しに出かけた先で母は誘拐未遂事件を目撃する。
数日後、悟が帰宅すると母が何者かに背中を刃物で刺され死亡していた。母の遺体のそばには1枚の数字が書かれたメモが。
容疑者として警察に追われる羽目になった悟を匿ってくれる愛梨だったが、今度は愛梨の家が火事になる事件が発生。
母の死が小学生のころに起きた児童連続誘拐殺人事件に関係があると気づいた悟は、過去と現在を行き来しながら事件の真相に迫っていく。
原作もアニメ(化されていたことも知りませんでした)も未見のため、どんな話なのかはTVCMで見た程度の知識しかなかく見ましたが、物語にすんなり入っていくことが出来て逆によかったです。
帰宅して家族に聞かれて初めて気づいたのですが、最近の邦画は説明的なセリフがほとんどのことが多いそうで。この映画はそういうものがまるでなく。悟が漫画家なのもアルバイトをしていることも、映画を見ていると自然とわかるようになっていました。
サスペンスなので多少は説明台詞があった方が親切なのかもしれませんが、ない分余計にどういうことなんだろう? と考えたり想像したりすることが出来て楽しめました。
リバイバル、北村薫の「ターン」みたいな感じなのかな、と思ったら29歳の心を持ったまま11歳になるという、どっちかと言えばタイムスリップのような感じでした。
序盤は2006年ですが、中盤はずっと小学生時代のクラスメイト誘拐殺人を防ぐパートで。ここがとっても良かったです。子供時代の悟と雛月さんどっちも本当に可愛くて。母親から虐待を受けている加代ちゃんの演技がとても良かったです。
普通のドラマだったらここで泣く、というようなシーンで泣かずにぎゅっと気持ちを抑え込んだり、最初は不愛想で誰も信じられない様子だったのがちゃんと自分の気持ちを言葉に出来るようになっていく様子にじーんときました。
加代ちゃんの母がまたいい感じに憎たらしくて。この女優さんものすごく見たことあるけれど誰だっけ? と思ったら「あまちゃん」の栗原さんでした。
石田ゆり子、綺麗すぎて母に見えないの声も上がってますが、確かに綺麗だけれどちゃんとお母さんらしかったですよ。強くてかっこよくて、加代ちゃんのお母さんをばしっとやり込めたところはすっとしました。
過去を変えると戻ってきた現在が変わっているのは、昔見た「バブルへGO!」と同じですが、あれはうまく行きすぎなパターンで。
この映画のような結末もアリかと思いました。だからこのタイトルになるのかと納得です。
悟はリバイバルを繰り返して母やクラスメイトを救うことと引き換えに自らを犠牲にしたのかなと。
個人的にはクライマックスで、真犯人がそのままバスっと逝ってくれてもよかったのですがそれだと「ヤツがいない街」になるしなぁと思ったり。
結末については賛否両論あると思うけれど、私はあの結末もアリだと思います。
八代とのクライマックスは動機とかもう少し丁寧に描いてくれてもいいかなとは思いましたが。狂気じみた犯人を見慣れているから物足りなく思うけれど、誰かに見せつけたりする趣向があるわけでもなく、彼の言葉を借りるなら純粋に開放する目的で犯行を行っていたのならば、あんな感じなのかもと納得してます。
しかし結局、八代は過去に悟に邪魔されたことへの復讐する機会を窺うためにピザ店の常連になっていたのかな、とか。ピザ店の店長は八代に丸め込まれて手先になっていたのかなとか見終わった後で色々考えてます。
大人になった悟の友人・小林賢也くん。あ、黒木くんだーと思ってしまい、なかなか本当の名前である福士誠治が出てきませんでした(^^ゞ
福士くんが黒木くんだったのはもうかなり前ですが、玉木宏も瑛太も年相応な風貌になっているのに比べ、あなたは時間の進み方が人の半分以下ですか?と思ってしまったくらいあんまり老けてなくてびっくりでした。
小林君、もう少し早く現場に到着してくれていたら結末は変わっていたのにというのは酷な感想かな。
で、この映画を見に行った理由である八代先生役のミッチー。
出番もけっこうあってよかったです。
ただ、役名は公式情報で知っていたのですが、どんな役なのか知らずに見るつもりだったのに、映画とまったく関係ないところでこの役がどんなものなのかバッサリ書かれているのをたまたま見てしまい、先入観アリで見る羽目になってしまったのが非常に残念でした。
まぁ普通に見ていれば途中から犯人が誰かは分かるようにはなっているのですが、(鋭い人だと役者の顔ぶれで犯人出来るのミッチーしかいないからわかってしまった、と書かれていて。ひと昔前の2時間サスペンスに京本政樹が出たら犯人と思えと同じ状態だなと笑ってしまいました)それでも途中までは見ながら謎解きする楽しみを奪ってほしくはなかったです。
それはともかく。先に犯人を知っていたのもあると思うけれど、お母さんが殺されるシーン、革靴のつま先の形で「あ、ミッチー」と思ってしまいました(苦笑)。あれはあの靴で同じこと思ったファンの方けっこういるんじゃないかなぁ。
18年後の老け八代先生、冒頭のシーンは風貌全体が映ってなかったのもあり、「だれ、このおじいさん?」と思ったくらい上手く化けてましたね。
優しい担任の顔は見慣れた感じでしたが、クライマックスでの悟との対決シーン。白髪混じりにする他にどうやって年齢を感じさせるのかなと思ったら……むくミッチーに変身していてちょっと笑ってしまいました。
これ以上ないくらいパンパンにむくませて撮ったんだなーと思うと、シリアスなシーンなのにむくみっぷりが気になって仕方なかったです。
そんな不謹慎な感想だと申し訳ないので。悟に背を向けて屋上に立つシーン。背中がちょっぴり丸まっていて、それが少しくたびれた中年男性を見事に表現していたのが上手いなぁと感心でした。
そんなわけで、あー面白かった、楽しい!!というような作品とはちょっと違うけれど、見終わった後に素直になかなか面白い映画だったなと思いました。
最後の主題歌の入り方がいいです。サビ始まりのあの曲、映画にとても合っていました。
あ、それと有村架純さんがとても可愛くて。あの昭和の正統派アイドル並の可愛さは貴重だ、と改めて思いました。足があんまり細すぎないのもグーです。
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