のだめカンタービレ最終楽章・後編
2010.04.25 Sunday
先日の公開以来、早く見たいよ〜とうずうずしていた「のだめカンタービレ最終楽章・後編」をようやく見てきました。
映画の感想の前に、本編上映の前に紹介されるcoming soon映画達、今回はのだめ〜なのもあり、すべて邦画しかも殆どがドラマの映画化だったのですが、その中で「トリック」の映画ファイナルの予告編にマツケンが出ていてびっくりしました。このところずっとCSで若かりし頃のマツケン氏を見慣れていたので、聞き慣れた声だな〜と思ったらいきなり現在の氏の姿。思わず顔も体もどこもかしこもで、でかいっと思ってしまいましたスーツ姿がやけに新鮮。しかも、スーツ姿のまま馬に乗っていたのには唖然。なんか色んな意味で凄そうな内容でした。そのうちテレビ放映されたら見てみようっと。
もう1本は「踊る〜3」伊藤淳史や寺島進等、なんかフジらしいゲストだなーと思ったら、松重さんも出てきてました。しかし、この映画の予告篇、役名はバーンと表示されるけれど、俳優の名前は一切出てこないところが凄いというかなんというか。これだけ長く続いていていて、しかも大ヒットドラマなんだから今更誰が演じているかなんて必要ないだろ?と言わんばかり。いや、別にいいんだけどね。これもそのうちテレビ放映待ちかな。
さて、待ちに待ったのだめ後編。日曜の昼間だけあって、かなりの客入り。子供連れがいっぱいでした。普段、あまり子供たちと被らない時間帯を選んで映画を見に行くのですが、今回は子供ってこういう部分に反応するんだーとそういう面でも楽しめました。例によって思いっきりネタばれなので、未見方はご注意ください。
前篇は千秋メインだったので今回はのだめメイン。しかも、シリアスと聞いていたのですが。思ったよりシリアスではなく。でも、ちゃんとのだめワールドで。ちらっと出演の豊原・西村両先生やのだめの両親等、いろんな部分で最終回だなというのを実感しました。
のだめといえばコレというくら、すっかりお馴染みとなったベト7。今回はラン・ランによるピアノver.での幕開け。これがとっても素敵でした。ラン・ランのピアノは超がつくくらい個性的なので、賛否両論が激しいみたいですが私は大好きです。どの曲も恐ろしいくらいの躍動感があって聴いていてワクワクします。映画代金の3分の1くらいは確実にこれで元を取った気分(^-^)。
のっけからいきなり懐かしい真澄ちゃんと龍太郎の登場。お約束のボケやギャグをかましまくりできっちり笑わせてもらいました。普通の映画だとあぁいう吹き出しでの台詞は反則技だけど、のだめは逆にそれが楽しさのひとつ。しかし、高いところばかり登ってホント猿ですか?と言いたいくらいでした。黒木君の冷静な「凄い、もう馴染んでる」発言がツボでした。黒木君は学校が違うから彼らの普段の姿なんてあまり知らないもんね(^^ゞ。
今回の楽しみのひとつだった清良と龍太郎。清良の角が取れていて、今までと違い全体的に優しい印象で。のだめとのシーンは恋する女の子そのもので可愛かったな。
ファイナルで演奏する曲が何なのかもすごく楽しみだったのですが、協奏曲の中では一番好きなブラームスのヴァイオリン協奏曲だったので、ストーリーそっちのけで楽しんでしまいました。しかもとても魅力的な演奏で。これ吹き替え演奏が誰なのか凄く気になったので、調べてみたら、チェコフィル&ペク・ジュヤン。なんて豪華なんだ!これをもう1回大画面&大音量で聴きたいから見ようかなと思っているくらいです(^^ゞ。
ピアノ以上に難しいヴァイオリンの弾き真似。水川あさみ、相当運指とか練習したんだろうなーと。最後の最後で弓が弦じゃなく本体の側面に当たってしまったのは惜しかったけど、衣装も含め雰囲気はバッチリでした。何よりヴァイオリンという楽器がとても似合っていて羨ましいくらいでした。結果発表の場で後ろから龍太郎を抱きしめる表情がすごくよくてじーんときました。
しかし、水川あさみの弾きぶりを見ながら、ふとチャールズ・インガルス役でしょっちゅうバイオリンを弾いていたマイケル・ランドンの弾きっぷりを思い出してしまいました。あれ、子供心にも何の違和感もなくて。あれがもし演技だとしたら本当に凄いなと。でも、確か彼は本当にバイオリンが弾けるというのを後年どこかで見て納得した記憶があります。
と、話が脱線しましたが。
楽しい序盤はあっという間に過ぎ去り。バスでお別れのシーン。えーもう帰っちゃうの?とあのトリオ好きにはとても残念でした。
中盤以降はいよいよのだめと千秋の色んな葛藤。毎回こうきましたかーと唸らせる選曲、今回も豪華で楽しかった!特にラヴェルのピアノ協奏曲は、のだめじゃないけれどわくわくしっぱなしでした。しかし、上野樹里、連ドラの時からただものじゃないと思っていましたが、本当に素晴らしい!!
ルイ役の山田優とのだめが入れ替わり立ち替わりで演奏するシーンは、それはあまりにも山田優には酷では?と思うくらい、のだめの弾きっぷりが圧巻でした。のだめは手の動きはもちろん、二の腕や肩の使い方がものすごくそれらしくて、背中の動きも含めて本物のピアニストがそこで弾いているようにしか見えないのが改めて凄いなーと実感。
ショパンのピアノコンチェルト1番も堂々たる弾きぶり。しかも音と運指がきっちり合っているのにも感心しきりでした。
オクレール先生がベイブちゃんではなく、初めてめぐみと呼んでくれたシーン、ようやくのだめもピアノ弾きとして認めてくれたんだなーと嬉しいと同時にちょっぴりじーんときてしまいました。原作未読なので、何でオクレール先生がベイブちゃんと呼んでいたのかも今回でよくわかり、ピアノを弾くということ、音楽と向き合うということの奥深さを改めて教えてもらった気がします。
終盤でのだめが幼稚園で楽しそうにピアノを弾くのを見ながら、千秋がこれでいいのか悩んだように、本人が楽しいと思うのが一番だろうけれど、せっかく天から与えられた才能を自ら捨てるようなことをするのは、凡人から見たらやっぱり罪というと大げさだけど許されないことなんじゃないかな、と思いました。
のだめやルイ、清良らが演奏していたソリスト用の曲もどれも素敵でしたが、個人的には後半に流れていたカヴァレリア・ルスティカーナの間奏曲がとても心に沁みました。のだめはメインじゃない曲の選曲がどれもシーンにすごく合っていて、そういう部分も音楽が好きな人たちが作っているんだなというのが伝わってきて嬉しくなります。
と、ここまで呆れるくらいベタ褒めですが。ひとつだけ。
連ドラの時からずっと何とかしてくれと思っていたミルヒー=竹中。結局、最後まであのままだったなぁ。公開日に放送されていた前篇特別編を見た時にも痛感しましたが、竹中直人って基本的にどの役をやっても同じ。大昔、大河で信長をやった頃と変わってない気がします。今回のミルヒーも随分前にやったウォーターボーイズの変な指導員にかつらを被せただけって感じだし。昨年末の「坂の上の雲」での小村寿太郎も、あ、ミルヒーって思ってしまったし。そもそも世界的指揮者というからには、もう少しそれらしくしてほしかったです。世界的指揮者だけど変態という設定なら、竹中直人よりメジャーどころの売れっ子では香川照之とか生瀬勝久あたりの方が変態部分も上手くやりつつ、肝心のマエストロの部分も本物そっくりに演じてくれたのでは?と思ってしまいました。
オケとラン・ランの演奏が素晴らしいだけに余計に、だーかーら音より後に来る指揮ってどうなの?とそこだけは興ざめでした。
あ、突っ込みついでに前篇でもずっと思っていたしょうもないことをひとつ。日本のフジテレビのドラマで協力企業だから当たり前なんだけど、プラハやウィーン、パリの名だたるホールのピアノが全てYAMAHAなのが(苦笑)。せめてコンクールの本選だけは嘘でもいいから”STEINWAY”いや、ヨーロッパだから”BECHSTEIN”て貼っとけと思ってしまいました。
ドラマでしか知らないため、最後の結末はどうなるんだろう?とすごく気がかりでしたが、ラストのモーツァルトの「2台のピアノのためのソナタ」。やっぱりここに帰るのかーという感じで。千秋とのだめで華麗にピアノ協奏曲共演も見てみたかった気もしないではないですが、あのラストで納得です。あの時の背の高い用心棒みたいなおじさんの様子がすごく好きです。
(いつまでたっても名前を覚えられなくてごめん 笑)
これ、ラン・ランが1人で2パート分弾いているんだろうな〜と思ったら、本当にそのようで。のだめ〜の中でラン・ランが弾いてくれた色んな名曲の中ではこの曲が一番よかったです。ちゃんとのだめの自由奔放な第1ピアノの部分と、きっちりしっかり支える千秋の第2ピアノの部分を弾き分けていて(世界的に有名なプロなんだから当たり前かもしれないけど)、モーツァルトならではの音遊びの楽しさの部分もちゃんと出ていてものすごく楽しい演奏でした。
のだめも千秋もどちらも、あの時とは違うと言ってますが、2人の演奏を見ながらしみじみそれを感じてしまいました。元々圧倒的な演技力の上野樹理さんと違い、正直演技力はさほどない玉木君ですが(ファンの方ごめんなさい。でも、くどいようですが水少年の佐藤先輩は今でも大好きです)、前篇のバッハのピアノコンチェルト同様、今回のモーツァルトでの弾きっぷりも確かな成長が感じられて、指揮同様ものすごく努力したんだろうなーとそっちの方も感無量でした。
そういえば、クライマックスでのだめが千秋に「一番大事な先輩とのピアノコンチェルトでダメだったら」と言うシーン。思わず千秋に「ダメなら何度でもやればいい」と言ってほしかったな。でも、そう思うのはきっと自分が若くないからで。
前篇ラストでの予告編を見た時は、のだめはもしかして……と思ってしまったので、最後に2人が選んだ結論がアレでほっとしました。
しかし、これで数年間続いたのだめとも本当にお別れかと思うと寂しい。。
数年後にもう1回SPで続編とか見てみたいな。そのためにも千秋にはこの先5年くらいは、まだあまり老けないでねとお願いしたいです(笑)。
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