OEK第256回定期公演
2009.02.26 Thursday
フランス近代音楽集と題された今夜の公演。フランス音楽自体は心惹かれるけれども、あまりにプログラムがマニアック過ぎて(^^ゞと敬遠していたら、、会社の上司が招待チケットをくれたので友人を誘って行ってきました。
この日の席は2F右側の思いっきりステージ寄り。3F席での経験からココ、音響も見え方もイマイチなんだよなーと贅沢なことを思っていたら、、2Fは音も気にならない上にステージが近いので、普段は遠目にしか見えない団員さんたちの表情までくっきり見えてなかなか楽しかったです。
3FはA席だけど2FはS席だもんね。やっぱりこの料金体系は正しいのかーと納得してしまいました(^^ゞ
この日のプログラムはシャブリエ、サン=サーンス、デュパルクの小品を挟んでグノーの交響曲、とまさにフランスづくし。
ジャン=ピエール・ヴァレーズの指揮による演奏は、どの曲もなかなかいい演奏でよかったです。
が、いかんせん最初に思ったとおり曲目がマニアック過ぎて。殆ど初めて聴く曲ばかり。
シャブリエの田園組曲は、シャブリエらしいフレーズが満載でパーカッションやトラのトロンボーンや木管楽器を眺めて楽しんだので退屈はしなかったけれど、もうちょっと華やかな曲でもよかったかな。
2曲目は吉本奈津子さんを招いてのサン=サーンスのヴァイオリン協奏曲第3番。
寡聞にして彼女の名前すらも初めて聞きましたが。
大きく背中が開いた黒のドレスから見える褐色に光る背中も眩しく、ニコっと笑った顔が可愛いかったです。
引き締まったスレンダーなボディに健康的に焼けた肌、ボーイッシュな雰囲気等、ちょっと珍しいタイプのソリストだなーなどとにかくよく見えるおかげで見た目の特徴にばかり目がいき。肝心の演奏はどうなのかな?と思ったら、、最初の一音を奏でた瞬間、哀しみ色に染まった豊かな低音におっこれは……と感じたとおり、かなりよかったです。
とにかく音が綺麗で、なかなか味のある音色がサン=サーンスのもの悲しい旋律にとてもよく合っていて、また1人こんないい若手ソリストが出てきたのか〜と感慨深かったです。
ただ、個人的にサン=サーンスが苦手なので(苦笑 有名なオルガンつきもダメです)、どうせならもっと違うブラームスなんて贅沢は言わないから、パガニーニとかシベリウスとかのコンチェルトが聴きたかったな。ってそれだとフランス音楽にならないけどね
曲の性質上、重音があまりなくもっとバリバリ弾く曲だったらどんな演奏になるんだろう?と思ったのですが、アンコールで弾いてくれた
イザイの無伴奏ソナタ3楽章で、その贅沢な疑問を見事に晴らしてくれました。
これ、すごくよかったです。もう少し派手なあるいはメジャーな曲だったら、観客の反応ももっとすごかっただろうに、と思うとちょっぴり残念です。でも、彼女が奏でた瞬間、場内の空気がガラっと変わったのは確かです。
2部は上述した2曲。デュパルクの夜想詩曲「星たちへ」は別になくてもよかったんじゃないかなぁ。
似たような感じの曲ばかりでだんだん飽きてしまって(大汗)。
2人でうつらうつらしながら聴いてました。いい音楽を聴いて転寝なんて贅沢といえばそうなんだけど。。
クラシックの演奏会は、どうしても敷居が高い、堅苦しいといったイメージが一般には大きくて、今回のように無料チケがあると気軽に友人も誘えるけど、そうじゃないときはやっぱり遠慮してしまいます。
でも、無料だから来てみたけれど面白かった〜!!と楽しんでもらえれば次はチケットを買って来たい、となってくれて少しづつ裾野も広がっていくと思うのです。
なので、プログラム内容はもう少し考えてほしいなぁとの思いを強くした公演でした。
さて、来週はいよいよ神尾真由子登場です。今からすっごく楽しみ〜☆
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