庄司紗矢香ふたたび
2007.09.09 Sunday
もう2週間前になりますが、8月最後の日曜日に「2007いしかわミュージックアカデミー」10周年記念コンサートに庄司紗矢香さんが出演する、ということで聴きに行ってきました。
いしかわミュージックアカデミー、については今回の記念コンサートで初めて知りました(^^ゞが、プログラムに記載の知事の説明によると、国際的な講師陣による世界に通じる若手音楽家の育成と地域音楽文化の振興のため、平成10年から続いている企画だそうで。
金沢だけでなく、全国はもとより韓国、中国からも参加者が集まる、”アジア版のだめ”のような感じです。
今回は、そのアジア版のだめオケの演奏に加え、このIMAにも参加したことがある2名のパガニーニ国際ヴァイオリン・コンクール優勝者、庄司紗矢香、ホァン・モンラをゲストに迎えた特別公演。
このコンサートのことは、春に庄司さんがOEKと共演したコンサートで知ったのですが、普段の大きな催事ではなくミニコンサートっぽい感じだったのと「たまには顔を見てみたい」という家族の言により、初めて前から3列目なんて席で見ることになりました。(クラシックの場合は、音響の関係で2階の真ん中くらいがベストなのです)
まず最初はゲストである庄司紗矢香の独奏。
ベートーヴェン/ヴァイオリンソナタ第3番。
演奏そのものも楽しみでしたが、遠目でしか見たことがない紗矢香さんが間近で見られるのがとっても楽しみでした(^^)。
シャンパンゴールドのすっきりとしたドレスで登場。
小柄で可愛らしい感じですが、当然のことながら立ち姿は堂に入った貫禄がありました。けっこう苦しそうな顔をして弾くんだなーと。でも、弾き終えた瞬間ニコッと笑う笑顔が本当に可愛くて、すっかりあの笑顔の虜になってしまいました。
肝心の演奏の方は、やっぱり後ろで聴くほうがバランスがいいなーと。ピアノの伴奏に押されてしまう部分もあったりで。前回の方が迫力満点で感激しました。でも、低音の魅力は相変わらずでした。
2人目はもう1人のゲスト、ホァン・モンラ君による、サン=サーンス/序奏とロンド・カプリチオーソ。
恥ずかしながら彼のことは全く知らず、どんな演奏をするのかなーと思っていたら、、いや〜恐れ入りました。プログラムの紹介文では”中国で生まれたパガニーニ”となっていましたが、それが大げさでも何でもなく。本当にそれくらい見事な演奏でした。
音色がとにかく美しくて、なのに音量もたっぷり、超絶技巧を軽々と弾きこなすテクニックには唖然とするよりなかったです。
春に初めて庄司さんを聴いたときもびっくりしましたが、上には上がいるんだなーとしみじみ。
どちらかというとかなり個性的な音色・演奏の彼女に比べると、モンラ君の方は万人が聴きやすい演奏という感じです。もちろん技量はどちらも圧倒的ですが。
このお2方の伴奏はともに鈴木慎崇さんという方が務めていたのですが、この伴奏がまた素晴らしかった!
恐らくリハの時間とかロクに取れていないと思うのですが、それでもソリストを立てつつ聴かせどころはきっちり弾きこなして、何よりピッタリ合わせているのに感激しました。初めて知った方ですが、もう1回できれば独奏で今度は聴いてみたいです。
その後はパスカル・ロジェをピアノに迎えてのブラームス/ピアノ四重奏、休憩を挟んでIMAオケによるショスタコーヴィチ/室内交響曲と続き、最後はこの日のメイン、庄司紗矢香&ホァン・モンラ+IMAオケによる
J.S.バッハ/2つのヴァイオリンのための協奏曲ニ短調。
パスカル・ロジェの出演は当日プログラムを見るまで知らず、会場で驚き期待していたのですが・・・・。
正直、かなりがっかりでした。多忙な中での来沢・出演なので仕方がない部分もあると思うのですが、それでも譜面と首っ引きというのはちょっと。。
(前だと見たくないものまで見えてしまうのはやっぱりマイナスですね 苦笑)細かい部分誤魔化しまくりでどうなるのかハラハラしどおしでした(汗)。弦の方はけっこう頑張っていたので残念です。
ショスタコは初めて聴く曲でしたが、いかにもロシアっぽい曲で。
こういう曲で某ロシアスケーターが滑ってくれても面白いなーなんて、ちょっぴり不謹慎なことを思いながら堪能しました。
IMAオケの方は皆さん若くてまさにアジア版のだめ、を見ているようで面白かったです。演奏はまだまだ荒削りな部分も多いけど、こういうのもたまにはいいなーと。チェロに少し松たか子似の方がいて「女優さんみたいに綺麗だなぁ」と目の保養もできました(^-^)。
で、前置きが長くなりましたが。トりの2大共演。
これを聴きにこの日のチケットを買ったのですが、わざわざ行った甲斐がありました。
第1をモンラ君、第2ヴァイオリンを紗矢香さんが担当。
4小節の前奏を経て5小節目から御馴染みのあのメロディーをモンラ君が奏でた途端、いい音だな〜とうっとり。音の柔らかさとデカさはそのままで、先ほどの超絶技巧派ぶりとは一転、ものすごく演奏に余裕がありました。
2人で掛け合いになるところは、どうしても音量の差が少しだけ気になりましたがそれでも豪華な共演には違いなく。
恐らく超多忙な中での出演となった紗矢香さんは、少々お疲れ気味なのと準備不足(モンラ君は完璧暗譜に対し、彼女は譜面を長々と広げての演奏でした)もあるのか、時たま歯がゆそうな悔しそうな表情を浮かべるのが見えて、ちょっぴり切ない気持ちになったりもしましたが、ここぞという部分ではやっぱり流石という演奏を披露してくれて、なかなか生で聴く機会がないこの曲をたっぷり堪能させていただきました。
演奏後は拍手に応えて何度も出てきてくれて、そのたびにあの素敵な笑顔を沢山見られてとっても幸せな気持ちで会場を後にしました。
この日の演奏ですっかりお気に入りになってしまったモンラ君。今回の演奏会がきっかけでまた金沢に来てくれるといいな、と今からそのときが楽しみです♪
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