閉鎖病棟
2019.11.04 Monday
お休みの初日の土曜日に『閉鎖病棟』を見てきました。
映画化されることは全く知らず、先日『牙狼』を見に行った際に映画館に置いてあったフライヤーで映画になるんだーじゃぁ見てみようというわけで行けるうちにと公開2日目の鑑賞になりました。
特に贔屓の役者が出ているわけでなく。純粋にこの小説がとても好きで。
出会ったのはもう10年以上前。すごく感銘を受けて(多分、このブログのどこかに感想も書いてます)しばらく帚木蓬生(ははきぎほうせい)氏の作品をこれをきっかけに読みまくったくらいです。
引っ越しでだいぶ処分してしまいましたが、これと『千日紅の恋人』だけは手元に残してあります。
ちらっと見たフライヤーで鶴瓶が秀丸さんだろうと当たりはつきましたが、綾野剛は何の役だろう? と思っていたらチュウさんでした。
小説を読んだ印象ではチュウさんはもう少し年配、50前後くらいだと思っていたので意外でしたが、チュウさんと島崎さんは小説と年齢設定を少し変えたのですね。
綾野さんの年齢を調べたら37だそうで。もうそんなになっていたのかと驚きましたが、先日水川あさみが確か37と聞いて、同じようにいつの間に!? と驚いたので自分の時計が都合よく止まっていただけです。
見始めてすぐに思ったのは、映像の力って凄い、と。小説を読んだ時も今まで全く知らない精神病棟の世界に驚きましたが、看護士達が出入りにいちいち施錠する姿に改めてここがどふとういう場所であるのかを見せつけられた気がしました。
登場人物の年齢の他にも、舞台が九州から長野になっていたり、細かな点がいくつも変更されていて、あれ?こんな物語だったかな、と思うこともありましたが。チュウさんが母親と再会するシーンはやっぱり良かったのでこの変更はありだと思いました。
小説を読んだ時にもとても印象に残った主任看護士がチュウさんの妹夫婦にある台詞を放つシーンは、しっかり入っていてグッと来ました。
原作よりかなり素敵な看護士さんになってましたが、今の時代に上手く合わせた気がします。
見ながらずっと「閉鎖病棟」でありながら「閉鎖病棟」ではないという気がしていましたが、色んなエピソードを上手く取捨選択、改変して小説が持つ世界観を見事に表現していて見終わったあと、素直に良かったなと思いました。ラストシーンは完全にオリジナルですが、中盤でのチュウさんとのやりとりを活かしつつ、台詞でないところで秀丸さんのこの先を暗示していて一瞬、え、ここで終わりと思いましたが。後からじわじわきました。
複雑な境遇を持つ秀丸を演じた鶴瓶さん、穏やかさと凄みが見事に同居していて実際に秀丸さんがいたらこんな感じだろうなと納得せずにはいられなかったです。
法廷で島崎さんの証言を聞くシーンで見せた表情に思わずもらい泣きしてしまいました。
綾野さんは名前と顔が一致する数少ない(汗)中堅俳優の一人ですが、ちゃんと演技を見たのは多分初めてでしたがとても良かったです。
原作を読んだ時にも思いましたが、チュウさんにはこれからの人生大変なこともいっぱいあるだろうけれど。幸せになってほしいと切に思います。
木野花さん演じる石田サナエ、原作にも登場しますがほぼ映画オリジナルと言って差し支えないくらいになっていましたが。病棟の仲間達はサナエさんの葬儀で動揺して大変なことになってましたが、私は映画を見ながらサナエさんみたいな最後がいいな、と思ってしまいました。
病棟で暮らす患者達は、普段は病院の外にいる人からしたら不思議に見える言動をしたりするけれど。そんな彼らにも当たり前だけどそれぞれの感情があり、仲間を思いやる気持ちもある。変な打算が働かない分、剥き出しの生の感情が苦しくなることもあるけれど。人が生きていく上で大切なことを思い出させてくれる作品でした。
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