七つの会議
2019.02.09 Saturday
3連休は全国的に寒波と大々的に喧伝されている通り、昨日から2月らしすぎる寒さです。例年通りと言えばそれまでだけど、その前が異様に暖かかったため、余計に寒く感じます。今日の午前中、やせ我慢をして着込んで暖房無しで過ごしたら途轍もなく寒かった(^^ゞ
昼の外食を終えて帰宅したら『神の憂鬱』の再放送をやっていてついつい見てしまいました。DVDがあるのだからいつでも見られれるんだけど、それはそんなに見なくて再放送をホイホイ見てしまうのは何故だろう?
今見ると当たり前ですが、皆さん若い!そして何十回見ても面白い。神戸期で一番好きなエピソードです。ラストの「ようこそ、特命係へ」って右京さんが言うシーン何回見てもほろっときます。その一言を言うためにすんごい緊張してる感じが大好きです。
と、それはさておき。
月曜に公開間もない『七つの会議』を見てきました。
去年の『祈りの幕が下りるとき』は原作を買って面白くて散々読み込んでから見ましたが、池井戸潤作品は小説で読むと全く肌に合わない為、今回は原作も未読。更に言えば役名と大まかな共演者ぐらいしか予備知識も仕入れずに行きました。
平日の昼間なのにそこそこの入り。各キャストの固定ファンに加えて池井戸作品のファンという層がいるんだなーと。最初から最後まで大声で笑う年配のおばさんがいたのがちょっと閉口でした。近くで見られていた方が途中で席移動してました。それだけ楽しめるのはいいことなんだけど、家の茶の間で炬燵に入って見ているのではないのだからね。
ストーリーはテンポよく進み、わかりやすく面白かったです。
噂通り原島課長ずっと出ずっぱりで、美味しい役回りでした。うん、これならものすごく忙しくても出ます!って言うよなぁと納得です。
叱責のストレスからゲロ吐くシーンもよかったけれど、それ以上に北川部長に責められている最中に椅子が壊れてひっくり返るシーンが良かったです。絶妙なタイミングとひっくり返り方にうわ、こんな演技も出来るんだ凄いなぁと感心でした。
あと朝倉さんがドーナツ泥棒を突き止めた時、犯人にシラを切られて加勢としてこの人も見てました「課長!」と呼ばれて物陰から出ていく時の「え、俺呼んじゃうの?困るよー」と言いたげな情けない表情もよかったなぁ。
後半、八角に「人の命がかかってるんですよ!」と啖呵を切るところは、右京さんが言いそうな台詞だなーと遊び心ににやりとしました。
池井戸ドラマでお馴染みの顔ぶれがわんさか終結。溝端淳平、小泉孝太郎が物凄いチョイ役で出ていたり。坂戸のお兄さんが東京中央銀行のエリートにくすりとしました。貴方が今、名刺を渡した人とそっくりな人が本店の融資部にいますよ、と思わず突っ込みたくなりました。
オリラジの藤森さんの小物っぷりが上手かったです。すっごく嫌なヤツだけどこういう人いるいる、という感じがありすぎて良かったです。
香川さん、萬斎さんらの顔芸合戦は確かに見ごたえがあって面白かったのですが、香川さんの部長はお腹いっぱいすぎて。八角=香川、北川=萬斎で見てみたかった気がします。
北川部長が俺の人生何だったんだとボロボロ悔し泣きから八角にネジを渡すくだりは彼の心情を思うとじーんときました。
優秀で真面目な人ほど身動きが取れなくなる、というのは北川や坂戸を見ているとよくわかります。八角に20年間もお荷物社員と言われてよく耐えたな、と言う台詞はプライドがすごく高い人にはそうかもしれないけれど、それを捨ててしまえば案外北川が想像するほど辛くはないんじゃないかな。それより罪の意識が消えないことの方がきっともっと辛かったと思います。
黒幕は北川部長と思わせておいてのまさかの……は一本取られた感じでした。
データねつ造に手を染めた理由が、昔野球で世話になった人だからというのが実際にそういうことが大いにあり得るすぎて笑えませんでした。
スポーツ系はそういうの多いですが、野球ってその中でもダントツに縦意識が強いと思います。野球好きには耳が痛いシーンでした。
更にその手法を取らせた宮野の言い訳、かつて梨田がそうしたから、も残念ながら現実にあるある過ぎて。
香川さん、萬斎さん、鹿賀さんと舞台で鍛えられまくりな3人の応酬は声がよく通って気持ちよかったです。しかし鹿賀丈史はいつも悪の親玉的な役ばっかりで。たまには弱者な鹿賀さんも見たいけど超零細ネジ工場のおやっさんにはどうしたって見えないから仕方ないかな。
回想シーンでの北川、八角、梨田がちゃんとすごく若く見えて役者さんて凄いっと妙な部分で感心しました。
御前様含め、上層部全員真っ黒な中、村西常務の潔さだけが際立って、しかも演じていたのが世良公則という。世良さん最初見た時わかりませんでしたが、相変わらず渋くてカッコ良かったです。
あと岡田浩暉の報われなさっぷりも捨てがたい。岡田さん凄い上手いのにたまに見ると毎回、えげつない役ばかりで少しは労わってあげてーと思ってしまいます。
最後に八角がスペシャルゲストな調査官に何故、このような告発をしたのかを長々と語る内容が現代への痛烈な風刺になっていて良かったです。
見終わった後、素直にあー面白かった、と思ったけれど。
全体的にはいつもの池井戸ワールドで。内容が薄っぺらくて一回見たらもうお腹いっぱいという感じです。題材はいいんだけど、池井戸作品て何でも全部台詞で説明してしまうのが勿体ない。小説も1回読んだらそれ以上繰り返そうって気にならないので苦手です。
娯楽作品なんだから楽しく見られればそれでOKなんだけど。
何人かの方が言われていた、テレビドラマを映画館で見た、というのが一番しっくりきます。実際にテレビ局が製作した作品なので間違ってないですが映画ならではの画面の奥行とか細かな描写とかそういうのが殆ど感じられなくて超豪華キャストを集めてポンポンポーンと話を進めて迫力満点の顔芸合戦を展開しました、という印象です。
ミッチーたくさん出ていて色んな表情や仕草が見られたのでオタクとしてはかなり満足ですが、映画作品としては「踊る〜」とかと同じで壮大なるお金持ちの道楽。もう一ひねり欲しかったです。
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