ボヘミアン・ラプソディー
2018.11.18 Sunday
朝イチで公開当初から気になっていた『ボヘミアン・ラプソディー』を見てきました。と言ってもクイーンのファンでも何でもなく。曲も誰でも知っている
「伝説のチャンピオン」や「We will rock you」等数曲を知っているのみ。
そもそもこの映画に興味を持ったのは、夏に「ミッションインポッシブル」を見た際に予告編を見て、何だか面白そうだなーと思ったのがきっかけです。
公開した途端、SNS上で色んなクイーンのトリビアが回ってきたり、見た人の涙が止まりませんでした、という呟きを散見してこれは行かねばなるまい、と思い立ち行ってきました。
朝一番の上映だったので、場内は観客もまばら。恐らく青春時代を共にしたと思われるおじさんやおばさまに混じり、全くの門外漢ながらがっつり堪能してきました。
20世紀フォックス配給のこの作品、フォックス映画の最初に流れる20の文字がドーンと立ち上がる時の音楽は、いつもの華々しいファンファーレではなく。誰が聞いてもわかるエレクトロニクス音でした。クイーンのメンバーによる演奏だそうで。何とも贅沢な始まりです。
フレディー・マーキュリー、ブライアン・メイ、ロジャー・テイラーという名前は知っていてもクイーンの歴史もアルバムタイトルもフレディが病気で死去したこと以外何も知らずに見ましたが、充分楽しめました。
それぞれのメンバーがあまりにそっくりで、よくもこんなに似ている人を集めたものです。この手のドキュメンタリー映画は、昔「ドアーズ」を見て以来。あの時もジム・モリスン役の方がそっくりで驚愕しました。
日本でこの手の映画やドラマを作ると、まず役者ありきなことが多いので本物よりやけにカッコよかったりしますが、今回の映画はファンの方も似ているとの声が沢山上がっているくらいそっくり。音源はすべて本物なので、これはファンの方にしたらたまらないだろうなと思います。
で、何となく知っていたフレディの顔を改めてスクリーンで見て、これすごく誰かに似てるなぁと思った次の瞬間、甲斐よしひろさんにそっくりだと(笑)。
マイク・パフォーマンスとかはまんま甲斐さんで、甲斐さんてストーンズ好きは知ってたけれど、パフォーマンスはクイーンに多大な影響を受けてたのねー(ほとんど真似に近いレベル 苦笑)と新たな発見でした。
歯が出ているおかげで口の中が広がり、声が良く出て音域も広い、は本当なのかはどうかはともかく。実際の歌声を聴けば納得です。
前身のスマイルのヴォーカルが抜け、代わりにフレディが加入しジョンの車を売った代金で(←すごい話だ)アルバムを作るくだりが楽しかった!
コーラスのオーバーダビングや右から左に音を流すためにスピーカー本体を左右に振ったり、ドラムの上にコインをばら撒いて独特な音を作っていく様子が最高に面白くて見ていてワクワクしっぱなしでした。
「ボヘミアン・ラプソディー」の♪ガリレオ のコーラスを入れるのに何度も何度も超ハイトーンで歌わされ、ガリレオって誰だよ という突っ込みには笑いながら激しく同意してしまいました。
前半に流れる名曲の数々を聞きながら、クイーンてプログレだっこの重厚で派手すぎるサウンドがたまらんっとうはうはでした。
タイトルの「ボヘミアン・ラプソディー」すら知らず。どんな曲なのかと思ったら……、完全に「Nouvelle Vague」でした(^^A 先日のクイーン三昧に3人とも出て色々語っていましたが、よっぽどあの曲が好きだったのねー。確かに大先生好みの超がつくプログレだもんね。
「Nouvelle Vague」ずっと苦手な1曲でしたが、この映画のおかげでこれからは楽しく聞くことができそうです。
そういえば、この曲の♪ママー の前奏をメアリーの前で奏でるシーンでフレディの部屋にあったピアノが黒鍵と白鍵が逆になっていて、うわー素敵なピアノ!と思いました。
で、帰宅後早速この部分を弾いて遊んでみましたが、肝心の歌が歌えない(汗)。
このアルバムの制作風景がとっても楽しそうで、ちょこちょこ演奏される曲がどれも良かったので、近いうちに「オペラ座の夜」を購入してじっくり聴きます。
レコード会社の重鎮とシングルカットでもめるやりとりが楽しかった〜。
外から見たら日本より遥かに自由度が高そうに見える、ブリティッシュ音楽業界も案外普通に窮屈なしばりがあるんだなぁ、と思わされたくだりでした。
フレディの人となりを知らないため、描かれるエピソードの数々がかなりエキセントリックすぎて、ロック・スターってこんな感じなんだろうけれど。これは本人も周りも大変だろうなぁと思ってしまいました。
大雨の中訪ねてきたメアリーが、妊娠を告げるシーンでフレディが最初に思わず口走った一言は、メアリーでなくてもあんまりすぎて。別れ際にちゃんと祝福できてちょっぴりほっとしましたが、本当に孤独なんだな、と実感して切なかったです。
口ひげを蓄えてジョンだったかにどう? と聞いてゲイっぽい、との返しをくらってましたが、あまり馴染みがない身には性癖云々より口ひげがあるとぐっとアラブっぽさが増すなーなんて呑気なことを思いました。
って主人公なのでフレディのことばかり書いてますが、途中から心はロジャーにくぎ付けになてしまい、ロジャーが出てくると嬉しくてテンションが上がってました。
中盤、ロジャーやブライアンと口げんかになり分裂しかけた時にジョンが「地獄へ道連れ」のイントロを奏で始めるシーンが最高でした。
あのベースライン、ほんっっっとにカッコイイ!! 予告編でドンドンパッ と盆踊りですか? と突っ込みたくなる煽り文句が表示された「We will rock you」のあの気分が高揚する印象的すぎるイントロ誕生の裏にはあんなエピソードがあったのかーと納得&羨ましくなりました。
一部、エピソードの時系列がねつ造されていてけしからん的な声も目にしましたが、物語の流れとしてはそっちの方がより自然に見えるのでそうしたんだろうなぁと気になりませんでした。というより元々知らないので、事前に知っていなければ映画の流れで信じたと思います。
フレディのソロ活動がきっかけで分裂したりはあっても、基本的にはフレディの思うがままにさせて、時々ついてけないとこぼしたりしつつも彼の振る舞い、恋人等も含めて受け止めるメンバーの大きさにやられました。
個人的にはマイアミさんも良かったです。
次々とスタッフがフレディの逆鱗に触れて放り出される中、彼だけは最後まで一緒に支えてくれてほっとしました。
ライブエイドについて、同じ時代を生きていましたが洋楽に殆ど興味を払っていない子供だったためこんな凄いフェスがあったこと自体初めて知りました。
言われてみれば、あの当時♪We are the world など世界的にアフリカを救おう!という動きがとても盛り上がっていた時代だったなーと納得です。
クライマックスのライブエイドシーン。その前のフレディとメンバーの和解あたりからけっこうじわじわ来ていましたが、ライブが始まり、心の底から楽しそうな信じられない数の観客を見ているうちに涙腺が崩壊してました。
嗚咽交じりになるとか、そういうのではなく。なぜだか知らないけれど演奏を聴いていると自然と涙が零れて止まりませんでした。
あの音と空気を映画館の大きなスクリーンと音響で体感出来て本当によかったです。素晴らしかった!もう1回体感したいなーと思うくらいです。
ご両親がラジオを嬉しそうに聞いていたり、あの喧嘩別れしたディレクター? もやっぱりラジオを浮き浮きと聞いていて。ラジオ音声になると急に音がしょぼくなるのがちょっと不満ではあるけれど、差し挟まれるシーンにまたじーんときました。
♪We are the champion と身体を揺らしながら大合唱する渦が前から後ろへさざ波のように広がっていく映像は圧巻でした。同じ音楽を海を隔てた世界中で共有できるっていいなーと。日本でこういう音楽ってないですもん。
中盤、ツアーについて言葉が分からないのに伝わるのかな、と思っていたら会場中が歌いだした、という日本公演の思い出を語るシーンもよかったです。
どのライブシーンでも思いましたが、クイーンのファンの方々って世界各地で皆さん歌が上手いなーと感心しきりでした。
「Don't stop me now」が流れてのエンドロール、ずっと今度は本家の映像が流れるのでエンドロールそっちのけで本物のライブ映像にくぎ付けでした。
本物のロジャーがまた素敵
鳥さんみたいな髪型なのに叩くドラムの音がタイトでかっこよすぎです。
この曲は流石に何度も耳にしたことがありますが、楽しくて大好きです。
そして最後の最後に「THE SHOW MUST GO ON」を持ってくるのが憎い、憎すぎる。せっかくエンドロールで楽しくて止まっていた涙腺がまた緩んでしまいましたよ。
恐らく私を除くほぼすべての観客がファンだと思われるので、当たり前ですが最後の一音が消えて灯りがつくまで誰一人席を立たないのもよかったです。
ロック、音楽好きならぜひ、あの音圧を劇場で体感してください!!
そこまで時間ないけどもう1回見たいなぁ。それくらい大満足です。
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