帰って来たヒトラー
2016.08.15 Monday
終戦記念日の本日、暑さ除けも兼ねて久しぶりに表題の映画を見てきました。
ちなみに8月15日を終戦記念日と言うのは日本だけだそうで。
戦勝国側の国の多くは降伏文書に調印した9月を終戦とするのが一般的、ということを最近知ってなるほどなぁ、でした。
アメリカに至ってはポツダム宣言を受諾する、ということは前日の14日の時点で知れ渡っていたらしく、この宣言を巡ってのゴタゴタした意地の張り合いについては『日本のいちばん長い日』に詳しく描かれていましたが、体面に拘って15日じゃなく14日にさっさと発表していたら、助かる命もあったのにと思うとやりきれないです。
さて、映画ですが。書店で同じタイトルの本を見かけて気にはなっていたのもの、買うには至らず。映画もどうなのかな、タイトル倒れになるのでは? と不安でしたが、案外評判がいいようなので行ってきました。
1945年、死の直前にワープしたのかタイムスリップなのかは不明ですが、ヒトラーが2014年のドイツに突如現れるところから物語はスタート。
たまたま子供達がサッカーをする映像を撮っていたフリーのテレビマン・ザヴァツキが、その映像の中にヒトラーらしき人物を見つけ、リストラされたテレビ局に復帰するためにヒトラーと行動を伴にし、様々な映像を撮りテレビ局に売り込んだ結果……ヒトラーはコメディアンとして一躍人気者なる。彼を芸人と信じ込んでいる人々だが、再びドイツの威信を取り戻したいヒトラーはテレビやインターネットを巧みに使い、演説を行い人心を掌握していく……。
冒頭、いきなりヒトラーがマナー講師に誰も自分に対して敬礼をしてくれないと嘆くシーンから随所に笑える要素があちこちに。うっかり、くすっとかぷぷっと噴き出してしまいます。
最初は戸惑っていたヒトラーが、置かれている状況を受け止めてからの呑み込みの早さ、相手を的確に分析して上手く利用していく様は、彼の本性を知らなければ上手すぎると感心させられることばかり。
人々の不満に耳を傾け、時に同意し励まし、的を射た批判を展開しこの国をよりよいものへと生まれ変われさせよう、と人々を次第に魅了していく様子にだんだん笑えなくなっていきます。
誰もが彼は上手すぎるそっくりさん、と信じて疑わない中、痴呆を患うユダヤ人の老婆だけが一目見るなり、本人だと見抜くシーンは圧巻でした。
この作品で描かれている状況が、ドイツ国内だけでなく日本にも当てはまる部分が多く、日本だけでなく多くの先進国が似たような問題を抱えている現在、どこの国にもヒトラー的な人物が現れた時、止める術を人々は持っているのか? 考えてしまいました。
劇中、ヒトラーは言います。「ドイツ国民が私を選んだのだ。責めるなら自分を選んだ国民ではないか?」と。
面白いと言ってはいけない気もするけれど、現在のドイツの様子もそこかしこに見られて風刺も利いた見ごたえのある映画でした。
こういう感じの映画って、日本ではまず作られないというか作っても配給がつかず上映されないのが残念です。
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