道頓堀川プール計画
2012.03.24 Saturday
お気に入りのブロガーさんの記事を読んでいて知り、それ何かのネタなんでしょ?と思っていたら、、本当の話だったんですね。
大阪府の松井一郎知事は25日の記者会見で、2015年の道頓堀完成400周年に合わせて、長さ2キロのプールを整備し、「世界遠泳大会」の開催を検討する考えを明らかにした。会見に先立つ同日の府市統合本部の会合で、特別顧問の堺屋太一・元経済企画庁長官はプールを有料化し、収入を得るアイデアも披露した。
凄すぎる。その前に道頓堀川って泳げるのかな?大丈夫なのかな? と思ってしまった他所者です。すみません。
でも、プールにしたら、タイガース優勝の暁に飛び込もうと企んでいる人にはありがたい話なのか、それとも逆に迷惑なのか、聞いてみたいところです。
人間失格
2012.03.24 Saturday
『人間失格』言わずと知れた太宰治の遺作に近い私小説(本当の遺作は『グッドバイ』未完です)。遠い遠い遥か昔の学生時代に読んだきり、それきりだったその本が何故が無性に読みたくなりました。
文庫本を持っていたはず……と本棚を探しましたが見つからず。他にも所持していた彼の文庫本数冊も見つからなかったので、随分前に書籍の整理をした際に処分したのかも。代わりに処分したとばかり思っていた『断筆宣言への軌跡』が見つかりました(苦笑)。
困った時の家族頼み。というわけで、もしかしたら日本の文学シリーズの太宰に収録されているかも。と探したところありました。生まれる前の蔵書なので原題で言うところのごつい単行本くらいの厚さなのに390円。読む前にしばし、当時の390円はどれくらい高価だったのだろう? と余計なことを思ってしまいました。
さて、十数年ぶりに読んだ人間失格。有名過ぎる冒頭の一節以外は綺麗さっぱりどんな内容だったのか忘れていたおかげで、新鮮な気持ちで読むことができました。この本に限らず、当時家にあった蔵書を片っ端から読み漁った殆どの内容はとっくに忘却の彼方。どれも断片的な記憶しかないのが悲しいと言うより、忘れるから何度でも読み返せるのかもしれないな、と。
自分の感想を書く前に、どんな感想があがっているのか調べてみたところ。こういう時ネットの利便性をつくづく感じます。さすがは往年の作品だけあって、なんとアマゾンのレビューが軽く200通を超えていたのには驚きました。
更にネット上に全文が掲載されていたのは驚きを通り越して、いいのか? と。
既に絶版となった書物ならわかりますが、この作品に限って言えば今でも大抵の書店で入手できるのに、わざわざネット上でタダで閲覧させることに少々ひっかかりを感じます。
太宰治といえば、去年だったかもう少し前だったか。教育テレビのJブンガクという英語学習番組で『ヴィヨンの妻』が題材として取り上げられていて軽い驚きを覚えた記憶があります。多くの作品の中から、何でよりによってあれだったんだろう? と思っていたら、一応(って失礼な言い方だけど)あれも『斜陽』や『走れメロス』等と並ぶ代表作のひとつなんだそうで。でも、あの話は取り立てて何かが起こるわけでも、格別文章が美しいわけでもなく。他に取り上げられていたのは「高野聖」や「にごりえ」「三四郎」「枕草子」「細雪」等々。それらに比べると地味な気が。しいて言えば、長さが丁度よかったのかな。
ま、それはどうでもいいとして。
私は太宰治が好きでも嫌いでもないですが、ものすごく好き嫌いが分かれる作家の1人であることにとてもびっくりでした。
ま、作家に限らず有名人なんて好きな人がいれば嫌いな人もいるのでそんなもんかもしれませんが、
普段から内容が自分にとって面白ければ、その書き手の人となりは気にしない方ですが、作品云々より生き方そのものに強い嫌悪感を覚える人、というのも少なからずいらっしゃるようで。呆れるより、そこまで見ず知らずの過去の他人に熱くなれることに逆に感心してしまいました。
あまりひとに誇れるような絵に描いたような偉人の一生ではないのは確かだけれど。そういう生涯を送ったからこそ、生み出せたモノがあっての作品群だと思うので。
過去の自分が、かつてこの小説を読んでどんな感想を抱いたのかは、内容同様全く記憶にありませんが。今、改めて読んでみて、若い読者のように大きな衝撃を受けるとかそういうことはないけれど、何となく何故突発的にこれが読みたいと思ったのかはわかった気がします。
客観的に筋だけ見れば、この小説の主人公である葉蔵が歩んだ道は、彼の言う世間から見れば大きく外れたどうしようもないモノだったかもしれないけれど。彼が本当に人間失格か? と問われれば違うと答えます。そもそも、果たして彼は狂人だったのか、と。面倒臭い付き合い辛い人ではあるけれど、彼の周りの人が思うほど彼自身は狂っていたのではなくひたすらもがいていただけなのでは?そんなことを思いました。
文中、世間というものについて、主人公が思う(語る)くだりに、あぁそのとおりだなと妙に納得してしまいました。
読み手の境遇、年齢色んな要素によって、読後感が激しく分かれる小説だと思います。昼間に読んだので、その後夕食の支度をしながら、あれこれ色々考えてしまいましたが、このところ暫く続いていた重苦しい感覚が吹き払われてしまった気がします。それ、逆じゃないの? という気もしますが。考え過ぎて逆に元気が湧いてきたというか、あれこれ考えるのがバカらしくなったというか。
もし、もう一度読むことがあるのなら、次は人生が残り少なくなった時に再び読んでみたいと思います。
そうそう、件のレビューを見ていたら、これと三島由紀夫の『仮面の告白』とセットで読むといい、と薦めている方がいて、しかも1人じゃなかった!、凄いことを思いつき実践する方がいるもんだ、と。仮面の告白なら、すぐ手に届くところにあるけれど、小心者なのでそんな剛毅な楽しみ方をする勇気はちょっとないのが残念です
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