3時10分、決断のとき
2009.11.02 Monday
早くも11月。昨日、カレンダーをめくったら残り1枚になってしまいました。今日から気温がぐっと下がると先週から報じられていたのですが、朝はそれほどでもなく。出勤時の頃は青空さえ覗いていて、外れたかな?なんて思っていたら、、昼前からあれよあれよという間に雨が強くなりそれと同時にすっかり寒くなりました。今もひざかけ必須状態で手が冷たいよ〜と思いつつパタパタ打ってます。
今日は久しぶりにいい映画を観た話など。私は基本的には男性が好むような作品が好きで、ドンパチやったり派手なアクションが炸裂するようなモノをよく見るのですが。西部劇というモノにはとんと縁がなく。テレビで放映されていてもまず見ることはありません。そんな私が何故か見に行き、いたく感動してしまったのが本日紹介する作品です。
『3時10分、決断のとき』(3:10 TO YUMA)
これ、1957年に同じタイトルで公開された作品のリメイクだそうで。それすらも今、この記事を書くために検索して知りました(苦笑)。
例によってあらすじはヤフーのサイトからの引用です。
地主からの嫌がらせで、馬小屋に火を放たれたダン・エヴァンス(クリスチャン・ベイル)一家。営んでいる牧場の生活は苦しくなる一方で、ダンと家族の溝は深まっていた。そんな折、卑劣な悪事を繰り返すベン・ウェイド(ラッセル・クロウ)が逮捕され、3日後の3時10分発の汽車でユマの刑務所へ連行されることに。危険な道をたどるウェイドの護送を、ダンは男の誇りに懸けて引き受ける。 シネマトゥデイ=
派手なドンパチやカーチェイスは好きなくせに、西部劇が苦手なのはひとえに西部劇=ライフルなどで容赦なく相手を撃ち殺す というイメージがあるからで。えぇぇなんか矛盾してないか?と言われそうですが、西部劇での撃ち殺しのシーンて、とにかく問答無用という感じでものすごく怖いんです(^^ゞ
そんな印象を裏切ることなく、この作品でも冒頭の駅馬車襲撃を始めとする、お約束のシーンがてんこもり。いちいち縮みこみあがったりしながらも迫力満点な醍醐味を堪能できました。
ストーリーとしては、上に引用したあらすじにあるとおり、捕らえた強盗団のボスを、彼を助け出そうとする子分達や賞金稼ぎから護り、3時10分ユマ行きの汽車に乗せる。という至ってシンプルなもの。
生活=金の為に困難きわまりない任務を引き受けたダン。どこかわけあり風な彼に何故か興味を覚えるベン。護送中の様々なアクシデントを通し、次第に2人の間に友情ではないけれど奇妙な感情が芽生えていきます。
最初からことあるごとに、ダンに報酬なら俺の方がたくさん出すからこのまま見逃すようもちかけるベン。最初のうちは歯牙にもかけず断ってきたダンが、ユマに着き最後のダメ押し的な誘いに一瞬、心が揺れるのですが結局は信念を貫くことを決意し、2人で銃弾の雨が降る中駅への800Mを走り抜けるクライマックスは圧巻でした。
筋金入りの悪党なのに、人を惹きつけずにはいられないベン。そのあまりのカッコ良さに、せっかくこんな美味しい条件を持ちかけてくれるんだから、さっさと協力しちゃえと思ってしまったくらい(^^ゞ
ラッセル・クロウのあの目は反則では?と思うくらい魅力的な表情がてんこもりで最後まで魂をもってかれっぱなしでした。
もう1人の主役、ダン役のクリスチャン・ベイルも心に様々な葛藤を抱えたアウトローになりきれなかった男の苦悩を見事に見せてくれてました。
刻一刻と問題の時間、3時10分が近づいていく中、ベンとダンがそれぞれこれまで誰にも話したことのない、心の内を語りあうシーンがあるのですが、それがとにかくグッと心に来きました。境遇も考え方もまるっきり正反対な2人が、互いの意思は変えないままそれでもわかり合う。わかり合うという言葉は適切ではないかもしれませんが、根底に抱えているものは同じ思いというのを互いが確認し合った瞬間があそこなんじゃないかと思います。
まさか西部劇を見に行って、落涙させられるとは思わなかったので、自分でもびっくりでした。
でも、あのシーンはたまらなかったです。
そしてラスト。ダンが遂に任務を果たし終えた瞬間、起こる事態に対してベンが取った行動。賛否両論あるかと思いますが、私はあのラストに納得です。というより、見ている最中からそうあってほしいと願って見てました。
仲間だろ!という声もあるかと思いますが、あそこであぁしなかったら男じゃないくらいの勢いで見ていた身には納得です。こっぱずかしい言い方をすればダンとベンに男の生き様を見た、という感じでしょうか。
ダンの息子ウィリアムが取った行動もよかったです。走りゆく列車をベンの愛馬が追いかける本当のラストも味があってよかったです。
主役の2人以外も、それぞれ非常にクセがあって見ごたえがあるヤツらばかりでしたが、ベンの忠実な部下で狂気じみたチャーリープリンス役のベンフォスターが素晴らしくいい味をだしていました。
この作品は西部劇としては異色だそうですが。元々西部劇に疎いので、どこが異色なのかよくわかりませんが、久しぶりに胸の中に燃えたぎるものが沸き起こるような熱い映画を観た気がします(苦笑)。
西部劇やドンパチが苦手な方にはお薦めできませんが、そうでない方は是非。隠れた名作を味わってみてください。
あ、原題は「3:10 TO YUMA」3時10分発ユマ行き。邦題では決断のときというのが付け加えられた形になっていますが、これそのまんまでもよかったんじゃないかな。決断のとき、としたい気持ちもわからなくはないですが、そこはあえて原題のまま見る側に委ねた方が、作品世界が広がるような気がします。全体的に大絶賛(笑)ですが、そこだけがちょっと不満です。
| top |
- ご報告 (08/16)
- 星野源見つけた (06/20)
- ポート入れ替え (06/14)
- 再入退院とドセタキセル その3 (05/23)
- 再入退院とドセタキセル その2 (05/13)
- ご報告
⇒ ユウキ (08/22) - 星野源見つけた
⇒ しおん (06/30) - 星野源見つけた
⇒ ひろりん (06/29) - 再入退院とドセタキセル その3
⇒ しおん (05/25) - 再入退院とドセタキセル その3
⇒ さくら (05/24) - 腸閉塞
⇒ しおん (04/07) - 腸閉塞
⇒ ひろりん (04/05) - 腸閉塞
⇒ しおん (04/02) - 腸閉塞
⇒ さくら (04/02) - パラサイト 半地下の家族
⇒ しおん (02/01)
- 横浜移籍!?
⇒ ニュースブログ (07/25) - ぶらり東京紀行その2
⇒ 山野楽器! (06/15) - ぶらり東京紀行その2
⇒ 山野楽器! (06/15) - ぶらり東京紀行その2
⇒ 山野楽器! (06/15) - ギンギラギンにさりげなく
⇒ デボネア日記 (06/02) - 日本一おめでとう!!そしてさよなら
⇒ ノラ猫の老後 (10/27) - COI静岡公演
⇒ Color Pencils (10/16) - 今岡復活!!
⇒ 続「とっつあん通信」 (09/29) - 8連勝!
⇒ 続「とっつあん通信」 (09/29) - 快勝!
⇒ 続「とっつあん通信」 (09/24)
- August 2020 (1)
- June 2020 (2)
- May 2020 (3)
- April 2020 (3)
- February 2020 (3)
- January 2020 (8)
- December 2019 (6)
- November 2019 (6)
- October 2019 (7)
- September 2019 (5)
- August 2019 (10)
- July 2019 (3)
- June 2019 (8)
- May 2019 (7)
- April 2019 (4)
- March 2019 (6)
- February 2019 (5)
- January 2019 (7)
- December 2018 (5)
- November 2018 (7)
- October 2018 (7)
- September 2018 (10)
- August 2018 (9)
- July 2018 (9)
- June 2018 (9)
- May 2018 (16)
- April 2018 (7)
- March 2018 (10)
- February 2018 (8)
- January 2018 (10)
- December 2017 (11)
- November 2017 (9)
- October 2017 (9)
- September 2017 (10)
- August 2017 (10)
- July 2017 (8)
- June 2017 (8)
- May 2017 (10)
- April 2017 (9)
- March 2017 (10)
- February 2017 (8)
- January 2017 (9)
- December 2016 (11)
- November 2016 (9)
- October 2016 (14)
- September 2016 (12)
- August 2016 (11)
- July 2016 (10)
- June 2016 (12)
- May 2016 (10)
- April 2016 (11)
- March 2016 (11)
- February 2016 (10)
- January 2016 (8)
- December 2015 (13)
- November 2015 (11)
- October 2015 (13)
- September 2015 (16)
- August 2015 (11)
- July 2015 (11)
- June 2015 (12)
- May 2015 (9)
- April 2015 (9)
- March 2015 (10)
- February 2015 (9)
- January 2015 (8)
- December 2014 (10)
- November 2014 (9)
- October 2014 (12)
- September 2014 (9)
- August 2014 (15)
- July 2014 (17)
- June 2014 (19)
- May 2014 (22)
- April 2014 (20)
- March 2014 (16)
- February 2014 (17)
- January 2014 (15)
- December 2013 (10)
- November 2013 (9)
- October 2013 (8)
- September 2013 (15)
- August 2013 (12)
- July 2013 (11)
- June 2013 (12)
- May 2013 (5)
- April 2013 (15)
- March 2013 (14)
- February 2013 (12)
- January 2013 (10)
- December 2012 (13)
- November 2012 (12)
- October 2012 (9)
- September 2012 (12)
- August 2012 (11)
- July 2012 (12)
- June 2012 (12)
- May 2012 (13)
- April 2012 (13)
- March 2012 (10)
- February 2012 (15)
- January 2012 (9)
- December 2011 (12)
- November 2011 (11)
- October 2011 (13)
- September 2011 (10)
- August 2011 (9)
- July 2011 (11)
- June 2011 (28)
- May 2011 (10)
- April 2011 (10)
- March 2011 (11)
- February 2011 (9)
- January 2011 (8)
- December 2010 (11)
- November 2010 (10)
- October 2010 (18)
- September 2010 (13)
- August 2010 (8)
- July 2010 (13)
- June 2010 (12)
- May 2010 (11)
- April 2010 (11)
- March 2010 (12)
- February 2010 (17)
- January 2010 (11)
- December 2009 (15)
- November 2009 (14)
- October 2009 (16)
- September 2009 (13)
- August 2009 (10)
- July 2009 (18)
- June 2009 (15)
- May 2009 (16)
- April 2009 (16)
- March 2009 (15)
- February 2009 (15)
- January 2009 (14)
- December 2008 (16)
- November 2008 (9)
- October 2008 (15)
- September 2008 (13)
- August 2008 (11)
- July 2008 (13)
- June 2008 (18)
- May 2008 (11)
- April 2008 (14)
- March 2008 (17)
- February 2008 (12)
- January 2008 (12)
- December 2007 (20)
- November 2007 (10)
- October 2007 (14)
- September 2007 (15)
- August 2007 (13)
- July 2007 (20)
- June 2007 (15)
- May 2007 (17)
- April 2007 (18)
- March 2007 (19)
- February 2007 (18)
- January 2007 (16)
- December 2006 (16)
- November 2006 (22)
- October 2006 (23)
- September 2006 (21)
- August 2006 (25)
- July 2006 (22)
- June 2006 (25)
- May 2006 (23)
- April 2006 (20)
- March 2006 (22)
- February 2006 (19)
- January 2006 (15)
- December 2005 (15)
- November 2005 (14)
- October 2005 (18)
- September 2005 (11)
- August 2005 (10)
- July 2005 (10)
- June 2005 (11)
- May 2005 (13)
- April 2005 (9)
- March 2005 (2)
- January 2005 (2)
- December 2004 (2)
- November 2004 (2)
- October 2004 (1)
- September 2004 (1)
- August 2004 (3)
- July 2004 (1)
- June 2004 (1)
- May 2004 (2)