ごきげんいかが？

昨夜テレビをつけたら、たまたま技能五輪メダリスト大集合！という番組をやっていました。最初は技能五輪、それ何？という印象だったのですが、ひとつのことに一生懸命に打ち込む姿が眩しすぎて、すっかり引き込まれてしまいました。
技能五輪、正しくは国際技能競技大会。２年に一度国際職業訓練機構によって開催される、参加国の職業訓練の振興と参加者の国際親善・交流を目的としている技能労働者の技能を競う大会だそうで。参加資格は各国の予選を勝ち抜いた２２歳以下の男女。

技能というからには工業系の製造業が中心かと思ったら、溶接、塗装、旋盤、電子部品組立といったそういうのはもちろんありますが、それ以外に洋菓子製造、レストランサービス、美容／理容、ビューティセラピー、造園etc.色んな種目があってびっくり。

番組では昨年日本で開催されたこの大会のメダリストをスタジオに招い
て、話を聞いたり、それぞれの選手の姿を追ったビデオを流す、というものでした。
この競技、近年日本はかなり苦戦していて、今回の開催にはかなり各種目とも企業をあげて力を入れていたそうで。選手によっては、入社以来一度も生産ラインに携わることなく、ひたすら競技会の為の修練を積んできた人も。
その甲斐あってか、今回の大会ではかなりの好成績を収めたそうです。

各選手の技術習得にかける思いは熱く、目標に向かってひたすら努力を重ねる姿にはすごいなぁとひたすら感心するばかりでした。
何と言うか、中途半端大王の見本みたいな人生を歩んできた身には彼らの姿がとても眩しく。労働力の低下や意欲の低下等、あれこれ言われるけど、日本の未来もまだまだ捨てたモンじゃないなぁ、と単純に感動してしまいました。

すごかったなぁ。とひたすら感激のままこの話題で検索してみたら、手放しで喜ぶのではなく、技能五輪への取組やものづくりのあり方を問う意見を書いている方もいて、それはそれでなるほどなぁとまたまた感心してしまいました。
確かに番組の中でもせっかく会得した高度すぎる技術を実際の生産工程では活かす場がない、という選手もいましたし。何でも自動化・簡略化するのは便利でいいけれど、限られた職人にしか出来ない高度な技能が必要なくなるのは何だか寂しい気もします。

と、何だか色々考えさせられる番組でした。でも、どの選手も目がキラキラしてて一生懸命生きてる人ってやっぱり輝いてるんだなぁと改めて実感したのでした。