マリス・ヤンソンス&バイエルン放送交響楽団
2007.11.22 Thursday
明日から3連休ですが、今日は半日お休みを頂いて大阪フェスティバルホールまでマリス・ヤンソンス指揮バイエルン放送交響楽団の演奏会に行ってきました。
全国的な突然の寒波大襲来の為、金沢も今日は朝から白いものが屋根の上に積もり冷たい雨が間断なく降りしきるとっても寒い日です。
ものすごーく楽しみだけれど、今から出かけるのが億劫&何より着替えるのが寒い!と思いつつ、半日で仕事を仕舞わせてもらい(感謝)急いで帰宅。
上手くお昼の再放送の時間に間に合ったので本日の「ちりとてちん」を見ながら支度を済ませ駅へ。(どーしようもないアホやと思っていた友春さんが初めてちょっとカッコよく見えました 笑)
時計駐車場の前に黄色い石蕗(つわぶき)の花が咲いていてとっても綺麗でした。
平日の午後の電車というのは、大抵サラリーマンでいっぱいですが、今日はやけに若い女の子が多いなぁ、と不思議に思っていたら、今回乗った車両の前3分の1がたまたま女性専用車で。そこだけピンクのシートでしかも女の子の集団だからか、甘〜いおやつの香が漂ってきます。行き先のガイドブックを眺めてはしゃいだり、他愛のない話をする様を可愛いなぁと微笑ましく思うあたり、歳を取ったことを実感しました(^^ゞ。
電車の中では大抵、寝ていたり本を読んでいたりするのですが、今回はたまたまそのどちらでもなかったおかげで、飽きるほど湖西線に乗っているのに初めて琵琶湖の始まり(山間に入り江になっているところ)を見ました。
へーこんな風になってるのか、とちょっぴり感動。感動といえば、滋賀に入ってしばらくして久しぶりに虹を見ました。とっても太い虹で、でも足元しかないなぁと思っていたら、京都が近くなると上の方まで虹が伸びてました(^-^)。
途中、敦賀から前の席に若い女性2人連れが乗ってきたのですが、もれ聴こえてくる会話のイントネーションが「ちりとてちん」。ホントにあぁいう方言なんだーと実感しました。「○○こ?」とかは流石に言ってなかったけど(^^ゞ、ちょっと関西訛りが入ってる感じとかそのまんまでした。
そんなこんなで夕方に大阪に到着。ここも寒波の影響で思ったほど暖かくはなかったけれど、それでもやっぱり金沢に比べれば遥かに暖かいです。
地下街をちょっと歩くと、暑〜いと感じてしまうほど。
ハービス周辺は既にクリスマスの飾りで銀と青に彩られていました。
チェック・インを済ませ、早めの夕食を済ませ(手っ取り早く阪神デパートのレストラン街に行ったのですが、揚げたての天ぷらが美味しかった〜。いい感じに出汁のきいた茶碗蒸しつきが嬉しい♪)フェスへ。
どーでもいいですが、宿泊したホテルで我らが阪神の大和選手の激励会が行われていました。残念ながら大和選手を見かけるとかそういうのはなかったけど、何となく嬉しかったのでした(笑)。
あと、阪神デパートに入っている薬局もやっぱりタテジマだったのが笑えました。
大阪フェスティバルホールに来るのは1?年ぶり。当時も新しくはなかったホールに更に年季が入ってました。それにしても、開場を待つ人の年齢層が高いのにびっくり。楽器を担いだ学生に毛の生えたくらいの若者もちらほら見えますが、大半が人生の盛りを過ぎた年代の方々です。地元のOEKの定演も年齢層高めだけど、やっぱりクラシックの世界的に有名なオケになると、大人の贅沢な楽しみなのかなぁ、と。
久しぶりすぎて、フェスってどんなホールだったっけ?と思ったくらいでしたが、一歩ホールに足を踏み入れて舞台の上の反響板を見た瞬間、あっこれだー!と思い出しました(苦笑)。先日、友人の結婚式で来年改装する、と聞いたのを思い出し、次もう来ることがあるかもわからないのと懐かしいので開演まであちこち見学。トイレが全部洋式に改装されていたり、中1Fのところにビュッフェが出来ていたと、ところどころ変わってるけど、内装やとにかく赤(笑)な客席とかおんぼろ階段とかはそのまんま。
ひな段や指揮台とか、えぇぇぇ!新しくしてないの?と突っ込みたくなったくらい、昔使ったのと同じで驚きましたが、最後に見られて何だか嬉しかったです。
と、どーでもいい前置きが長くなりましたが。
最初に行きたい!と騒ぎ出した母によると、マリス・ヤンソンス&バイエルン放送交響楽団は今や世界最高峰の指揮者とオケだそうで。その上、地元ではなかなかこれだけ大編成のフルオケが聴けないので(それだけの会場がないので音楽堂では乗れません)とにかく楽しみにしていました。
本日の演目は
R・シュトラウス『ツァラトゥストラはかく語りき』と
ブラームスの交響曲第一番
ブラームスの方は通称(?)ブラ1。演奏会の定番曲+昨年の「のだめ〜」でも披露され、一般にも広まったあの曲です。
勿体つけることなくすんなり出てきて、いきなり始まった
『ツァラトゥストラはかく語りき』
この曲を知らない人も、冒頭の部分だけは聴いたことがあるはず。
スタンリー・キューブリックの名作『2001年宇宙の旅』のオープニングや、大きなイベントのオープニングなどでもしばしば使われています。ド派手で荘厳な調べを聴けば、「あぁあれか!?」となるほどお馴染みのメロディーです。(でも、冒頭のイメージが強すぎてその先は逆に殆ど知られてませんが 苦笑)
最初のホーンセクションが鳴った瞬間から、響きの美しさと迫力に圧倒されっぱなしでした。金管が素晴らしいのはもちろん、木管が凄かったです。
久しぶりにあれだけ見事なオーボエを聴きました。各人の力量に加えて1stと2ndの見事なまでの音色の揃いっぷりが気持ちよくてホント惚れ惚れしました。Wリード群のアンサンブルの美しさにすっかり浸ってしまいました。コントラファゴットの存在感も凄かった!
どの楽器を聴いても嬉しくなってしまうくらいの吹きっぷり、弾きっぷりで。最初から最後までとにかく楽しく圧倒されっぱなしでした。
やっぱり生で聴くフルオケは気持ちがイイ!!
ブラームス交響曲第1番
本日のメイン。1部のシュトラウスを聴いて、高まりっぱなしの期待でしたが現実はもっと凄かった!
1楽章冒頭の物悲しいメロディーの響きから既にうわっと鳥肌が立ちそうでした。この曲では、全体的にホルンの響きの美しさが特に印象に残りました。丸い深みのある音でこれだけ聴かせてくれれば反響板冥利に尽きる、と言いたくなるような音の響きの厚さが本当に気持ちよかったです。
2楽章では、コンマスのヴァイオリンソロが圧巻。たんぽぽの綿毛で頬をそっと撫でるってこんな感じなのかな、と思わず思ってしまったほど繊細で美しい音色にゾクゾクしてしまいました。
3楽章はクラリネットを中心とした木管のアンサンブルにやられっぱなしでした。ソロはもちろん、打ち込みなどの地味な役割でも、この音しかないっという音を出す、というのは本当に凄いです。個人的に今回一番感激したのが1stクラリネットの方でした。あのクラリネットは機会があるのなら、もう1度是非生で味わいたいです。曲が終わり、1人ずつソリストが立ち上がった時、私が男だったら間違いなく彼に「ブラボー!」って言ってました。それくらいあの音に惚れました。
クラとオーボエのアンサンブルが聴かれるたび、もう嬉しくってしょうがなかったです。
あと、3楽章だったと思うのですが、ピチカートの応酬も凄かった。何が凄いってあれだけの大人数であのピアノ(小さい)が出る、ということに感動。しかもピチカートで。
4楽章は有名な主題の直前のホルンアンサンブルの時、不意に目の前にアルプスの山々の頂から一筋の光が差し、日の出とともに徐々に暗かった辺りが明るくなっていく光景が見えた気がしました。(調べてみたら、このアルペンホルン風の調べはブラームスがクララへの愛を歌った部分だそうで。検討違いも甚だしい自分の想像に笑ってしまいました。でも、何故かそれが浮かんでしまったんだもん、しょうがないよ!)
主題の部分では弦楽器の音の厚みとうねりに感激しっぱなし。凄すぎて上手い言葉が見つかりません。最後の方はもう自分でもよくわからないくらいの高揚感で、お腹の底からじわじわと暖かくなって、最後には身体がぽかぽかでした。
心の底から大大感激したのですが、小心者ゆえスタオベし損ねたのが悔やまれます。フィギュア観戦だと自然に出来るのになぁ。でも、その分喜びの気持ちを拍手に目いっぱい込めました。
割れんばかりの歓声に応えてアンコール1曲目は、
ブラームスのハンガリー舞曲第5番。
この曲を予想(期待)した人が多かったのか、最初の1音が鳴った瞬間、歓声があがってました。
この曲の音のうねりはしばらく忘れられそうにないです。膝が自然と踊りだしたくなるような、速いパッセージでうわっと盛り上がる部分の凄みが楽しくて、こんなのが生で聴けるって最高の幸せです。
アンコール2曲目は、生憎知らない曲でしたがこれも素晴らしかったです。
前2曲がド派手な分、大人しめな感は否めませんが、それでもこのオケの魅力を余すところなく伝えてくれました。
アンコールはどれももったいぶらずにすぐにしてくれたのもびっくり。おかげでこれだけ聴いても終演は9時をほんのちょっとまわったくらいでした。
フェスから大阪駅までの道をこれまた1?年ぶりにてくてく歩きながら、ずーーっと幸せな気持ちでいっぱいでした。いい音楽を聴くと心が癒されるってホントですね。
あれだけ柔らかくてハリのある音がすーっと、ここしかないというポイントで全員が入ってくることが出来るってそれが世界の音なんだなぁーと。
耳が贅沢になりすぎて、当分OEKの演奏を聴けなくなりそうです(^^ゞ
それにしても、道すがら見上げた大阪の空のビルの高さにはびっくり。たまに来る度にびっくりするくらい変わっていて、ちょっと気を抜くとどこを歩いているかわからなくなりそうです。近々、大阪中央郵便局も改装すると紙面で見ましたが、そうなると駅前は本当に見慣れた光景がなくっちゃうんだなーと少し寂しい気もします。
寒い中、わざわざはるばる大阪まで聴きに行った甲斐があったというより、おつりがくるくらい大満足な演奏会でした。
来年か再来年以降になるかわからないけれど、今度はサントリーホールにまたフルオケの凄い演奏を聴きに行きたいな。
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