ごきげんいかが？

ロッカーズ 通常版
陣内孝則氏が在籍したバンド　ロッカーズ　を描いたその名も『ロッカーズ』。
公開時から、興味があったのですがウチの地域は上映外だったので、そのうちレンタルで、と思っていたのを今頃になってようやく見ました。

簡単なストーリーをAmazonからの引用で。

ヴォーカルのジン（中村俊介）をリーダーに、ドラムのモモちゃん（岡田義徳）、ベースのガクチャン（佐藤隆太）、ギターのコーちゃんの4人で結成していたバンド“ロッカーズ”は新メンバーを募集し、優れた才能を持つギターのタニ（玉木宏）が加わることに。いつもクールにふるまうタニは、眼の病気を隠してひとり練習に打ち込む。その姿に触発された4人も、次第に意識が向上し定期、着実に実力を身につけていくが……。

上記のとおり「木更津キャッツアイ」のメンバーからジャニーズの２人を除き代わりに中村俊介と玉木宏を入れてみました、というキャスト。
タニ以外の４人でバカ騒ぎしているシーンは、ほぼ木更津のノリのまんまという感じで、佐藤くんは髪型も殆どマスターのようだったりしますが（笑）、息の合った騒ぎっぷりが楽しいです。
何気に恐ろしく豪華なキャスト＆ゲストが多彩で、九州代表（？）ではなわが出ていたり、直訳ロックで一時話題になった王様がちらりと登場したり、佐藤浩市、中井貴一、鈴木京香ら有名どころが思わぬところで出てきたりしてストーリー以外でも楽しめます。
個人的には、えらく貫禄たっぷりなライブハウス支配人のKYONx2と自称・天使の吟遊詩人役の大杉　漣がツボでした。ブルースハーモニカとアコギをかき鳴らして♪かぼちゃの英語はパンプキン〜　という妙ちくりんなメッセージソング（多分、確定申告の歌だと思うけどあの歌詞は凄い！）を歌い上げるシーンは爆笑。

ロッカーズというバンドがいたことは知識としては知っていても、どんな楽曲をやっていたのか知らず、まさかあんなのタテノリ系だったとは！？
もちろん今風にアレンジしたのだと思いますが、今聴いてもなかなかカッコよく楽しい！エンディングでは本家本元のロッカーズの「涙のモーターウェイ」が流れるのですが、これもなかなかよかったです。

既にこの作品を見られた方が言われているように、ライブシーンのカッコよさは秀逸。このノリ、動きなど明らかに８０〜９０年代に活躍したバンドの美味しいとこどりで、実際にロッカーズが活動していた時代（７０年代終わり）にはまだありえないよー、という気も一瞬しますが、これだけカッコよければＯＫ！と言いたくなってしまうカッコよさ。

当時のインタビューで陣内さんが、「ホンモノより数倍カッコいい」と言ってましたが、本当にそのとおりなんだろうなーと失礼ながら思いました。
特にタニ役の玉木クンのカッコよさは反則では？と思うくらい、嵌ってました。この映画で初めてギターに触れたとは思えない動き、ボーカルとの絡み具合など、多分実際のバンドのビジュアルなどをかなり参考にしたと思いますが、すっかり自分のモノにしてしまうあたり、イマドキの子だなーと(^^A
うっちーもとい岡田くんのドラマーぶりも、おぉぉあのうっちーが！と惚れ直すくらいの腕前を披露。ホント多彩な方です。
それと何より中村俊介くんの動きや表情があまりに陣内氏にそっくりで。あれ？もしかして本人？と何度も思ったほどでした。
今ではすっかり３の線が定着してしまった陣内氏ですが、そういえば「君の瞳をタイホする」や「結婚物語」などに出ていた頃はひょうきんな２枚目だったなーと今更ながら思い出しました（笑）。

ライブハウスのシーンでは、ホンモノのビジュアルバンドが登場し、色んな歌が聴けるのも楽しいです。ロッカーズの対バンというか、ロッカーズがアマチュアだった頃に人気を博していたビジュアルバンドのボーカル・桜井役で玉山鉄二さんが出ているのですが、あまり彼のことを知らないのもあって、最初玉山さんと気づかず、本物のビジュアル系インディーズだと思い込んでしまいました(^^ゞ。マリスミゼルと米米を足して２で割ったみたいなあの感じ、面白かったなー。

後半のメンバーとの別れではちょっとホロリとさせられつつ、冒頭のシーンとつながる手法も楽しめました。彼のためにこの作品を作ったそうですが、タニ役に玉木クンを起用してカッコよくしまくったのは、もしかして陣内氏の谷さんへの愛情なのかも。